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認定ジャパンビンテージ [トムソンのストラト]

トムソンのストラトですが、今日で一旦作業終了とします。
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こういうワザとじゃないレリックも悪くないね。
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いったいどんなギターなんでしょうか?
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オヤジはジャパンビンテージなどというのには懐疑的でしたが・・・・
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確かにこいつは最近のものとは次元が違うね。なんとなく作りは甘いんだけど、
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いつまでも弾いていたくなるようなバランスのいい音が出ます。これかっ!

カタログにもない、その場で偶然組みあがってしまったようなトムソンギターが存在するんだ。
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こいつなんか、ボディーにまでトラ目が出ている!!限りなくグレコに近い匂いがする。

トムソンはあくまで安ギターのブランド。低いグレードのものは今の入門用中華ギターのご先祖さまという感じがするが、グレードの高い方は時々お宝が混じっているよ。高級なトムソンというのはそれ自体が自己矛盾しているし、あまり売れるクラスではないので恐らく受注生産みたいな形になっていたのではないだろうか?

これは困ったことになった。
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また手放せないギターが一本増えてしまった。




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ハーフトーン [トムソンのストラト]

電装系はまったく問題なしだったけど、アウトプットジャックだけは新品に交換しました。

せっかくだからということでスイッチクラフトに替えたら・・・・
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インチのソケットがなくてナットを回せませんでした(涙)。ストラトの場合、ナットはどうやって回すんだろう?

素直に国産にしとけば良かった。と反省しつつ、アンプにつなげて最終チェック。

このギターのピックアップセレクターは3点式。

レバーをゆっくり動かしていくとね・・・ハーフトーンが出るんですよ!しかも、レバーはその位置でしっかり止まっている!
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オイラ世代の皆さんなら超懐かしいですよね。

今みたいにネットも専門誌もない時代に、友人がどこで聞いてきたのか、「ストラトのスイッチを途中で止めると凄い音が出るらしい」「リッチブラックモアと同じ音が出るそうだ」と得意になっていました。今思えばリッチじゃなくてクラプトンのような気がしますけど(笑)。

当時はハーフトーンなんて言葉さえありませんでしたね。

これにて、トムソンストラトは完全復活! というわけにはいきません。

フレットが減りまくってて、音が詰まるんですよ。

特にひどいのが1フレット。
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カポをかけてみると4弦は音が出ません。

2フレットにカポを移すと・・・
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4弦も音が出るようになります。さあ、どうする?

1フレットに合わせて擦り合わせるか1フレットを交換するんでしょうね。リペアショップなら。

他のフレットもくぼみが凄い。
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で、オヤジの結論は・・・何もしない。

2カポで弾きます。それでとりあえず問題ないし、今どきのギターリストはエレキでも普通にカポ使ってるしね。

とにかく、フレットをすぐに削ってしまうのは止めましょう。指板のほうに問題がある場合もありますから。

このギターも1フレットが特に低くなっているわけでもなく、窪んでいるわけでもありません。

ゆっくり原因を考えますよ。





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ネック再装着 [トムソンのストラト]

ブリッジプレートが付いたところで、今度はネックを外しました。

ネジの下穴が緩かったのでまず丸棒で埋め木をして・・・一晩放置。
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そして、少し小さめの穴を開け直して・・・
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なんか同じようなことばかりやっているようですが、ここで手を抜くとこのギターの実力が評価できなくなりますから。

でもって、またまたネックを仮止めして、1弦と6弦を張ってみます。
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センターが出たところで、スクリューを締め込んでネックの装着が終了です。

弦を張る前に、ナットの点検です。
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特に荒れていないので溝をきれいにしてこのまま使ってみます。

ブリッジの駒を組み直して、弦を張りました。
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ペグはノンオリジナルです。ちょいと高いやつを奢ってやりました。
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ストリングガイドの接弦部分は金ヤスリで角を落としチタングリスを塗ってあります。

あとはブリッジの調整と電装のチェックだけです。いよいよ週末には完成しそうですね。
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ネックの組み込み [トムソンのストラト]

トムソンストラトにネックを装着しました。

このギターは大体面は出ているのでそのまま組み込んでもよかったのですが、
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一応、接合面をやすっておきました。

もう、しつこいくらいこの画像を出していますね。
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ジョイントスクリュー穴を拡張しました。

ネックはまだ仮止めです。
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ネック側の下穴が緩くなっています。あとで穴を埋めたほうが良さそうです。

前にもお見せしましたが、このネックはトラ目なんです(プチ自慢)!
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お次はブリッジの装着です。
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プレートを、これまた仮止めです。何故かというと・・・・

このギターはセンターずれを起こしています。
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正確に言うと、ネックとブリッジの関係は問題ないのですが、裏側のザクリがずれているのです。

ザクリはそのまま、スプリングだけ正規の位置に戻すことにしました。
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ハンガーを移動するので、ネジを赤いマークの位置にずらします。

新旧の穴が隣接しているので古い方は埋め木で塞ぎました。
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ブロックの干渉もないようなのでトレモロは使えます。よかった。
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最後に残りのスクリューもねじ込んでプレート装着完了。
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サドルは現在バラバラなので、今日はここまで。






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トムソンいじり再開 [トムソンのストラト]

トムソンのストラトがやりっぱなしになっていました(汗)。

例によってあまり時間が取れないけど、ぼちぼちレストアを再開したいと思います。

こいつですよ!
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材は当時のスタンダードだったセンでしょうか?センといえばオヤジが若い頃バイクでツーリングに行って、よく山からタラの芽と間違って採ってきて食べていたハリギリのことですね。あのトゲトゲの木がギターになるなんて!

さて、このトムソンは一見して微妙なザクリです。
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下位モデルの荒っぽいザクリでもなく、他社上位機種のようなきっちりとりしたザクリでもなく。なんとなく職人さんの手作業の温もりを感じるヨレヨレ感があります(笑)

ネックポケットのカーブとネックエンドのカーブがぜんぜん合っていません。あらあら。
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まあ、ピックガードで隠れるからこれでいいんですけど。

肝心のネックポケットはというと・・・
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とりあえず面は出ているので問題ないかな?

対するネックのジョイント部分はというと・・・
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精度は悪くはない。きっとネックは別の専門業者が量産していたのでしょうね。

このトムソンには意外にいい感じのメイプルネックが付いていましたが、
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本物のレリック(塗装剥げ)です。ここは生かしたいですね。でも、これは弾き込んだのではなく、フレットも腐食しているところをみると何か液体が染み込んだのは??

しかし、当時のポリのクリアは良く焼けますね。
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海で遊んできたギャルの水着の痕みたいですよ(笑)。



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油漬け [トムソンのストラト]

調子よくレストア中だったトムソンのストラトですが、作業は一時中止となりました。

業界団体の方から、「来週、XXX国に行ってくれない?」 と突然の出張依頼。

今から27年前に初めて海外赴任した思い出の地なので、行きたくないわけはないのですが・・・


トムソンは解体してあります。

金属パーツもすべて外してあります。
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今日はこれを油漬けにしようというわけです。

ビニール袋に全部突っ込みまして。
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これにCRC-556をたっぷりと吹きかけて、封をします。
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これをがちゃがちゃやって、あとはジップロックに入れてできあがり。

出張から戻ったころには、錆は浮き上がっているでしょう。

私の場合、錆もオールドギターの味のひとつと考えますので、きっちり落とすことはしません。

それが嫌なら、錆取剤を使うのもありでしょう。

私は使ったことはありませんが、最近のものは無害で安全になったらしいので。

そのむかし、車やバイクをいじっていたころ使っていた錆取剤は、いかにも有害で、しかも、嫌な匂いがしたトラウマがあってなかなか使う勇気はありません。どうなんでしょうね?

てなわけで、ギターいじりはしばらくお休みします。




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電装パーツのクリーニング [トムソンのストラト]

電装のクリーニングとはいっても、リード線保護のため、ピックアップは外しませんでした。
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ハーネス類はアッセンブリのまま、オリジナル度最優先です。

パーツの清掃、特に大げさなことはありません。古いTシャツなどを細かく切ったウエスをたくさん準備して、CRC-556をたっぷり吹きかけては、きれいなウエスで吸い取るみたいにして。部分的に歯ブラシも使いました。ブラシを使うとき、クズをポット内部にはね飛ばさないように注意しました。それでも、入ってしまいますから、ポット内部やセレクターの接点は無水アルコールで最後に洗い流しました。回転部分にグリスを使ったりはしていません。おそらくCRC556が浸透しているはずですので。

今回はレストア(復元)が目的ですので、パーツ類の交換はしませんが、楽器として再生するなら、ポットやスイッチなどの消耗品は交換したほうがいいのは言うまでもありません。というか、配線全取っ替えがベストですね。

そうこうしているうちに作業終了。アッセンブリごとピックガードに戻しました。
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古いギターはこういうことをしているうちに、ハンダ付けした銅線が断線してしまうものですが、こいつは全然大丈夫でした。
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この時代の国産ギターの配線は丁寧ですよ。(おそらく松本市周辺の熟練したおばちゃんたちがやったんだよね)
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当時の配線は? [トムソンのストラト]

音が出ない原因として一番クサイのがアウトプットジャックでした。

ナットが緩んでガタガタしてましたから。

そこで、プレートを外し、ジャックを取り出してみたら・・・あれっ?問題ないじゃん?

プラグを挿してみると・・・アンプから正常に音がでますよ!
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回路もすべて正常に働いています。うーん何が悪かったのか良く分らん。

とにかく、ちゃんと音が出ているので、さっそく試し弾きをしてみました。

このギターは、メロウな生鳴りとは対照的に硬質な高音成分多めのピックアップが搭載されていました。

さあ、本題はこれから。皆さんも当時の安ギターの代名詞、トムソンの中身が見たいでしょう?
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はいっ!こうなっております!キャビティーはちゃんと3S対応です。
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ピックガードの裏にシールドのアルミが貼っていないのも当時の国産ギターのお約束。それにしても、このギターはグレコとそっくりです。恐らくあの工場のOEMだろうな。うちのマツモク製ストラトにはアルミが貼ってあり、これらとはちょっと風情が違いますので。

配線は特に整然とはしていませんが、ハンダ付けはしっかりしていて安心感があります。
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それにしても、ポットが妙なことに・・・・

何ですか?この鮮やかな緑色は??
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よく白く腐食したり、茶色にさびが出たりしてるのは見かけますが、このようなきれいな緑色の粉が吹いているのは・・・・それでいて、別にガリが出たりはしていない。

セレクタのバネはがっつりさびています。それでも切り替えのタッチが最高!すこっ、すこっ、と気持ちよく切り替わります。
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ピックアップのことは詳しくありませんので、コメントは控えます。ご覧の通りです。
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外観は35年以上前のものとは思えないほどきれいです。それに丁寧に作られた感じがします。

今回、電装パーツ類は極力クリーニングだけに留めておきます。
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ブリッジの機能回復 [トムソンのストラト]

ペグが付いたので、お次はブリッジです。

まず、裏側から。
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このザクリ、センターから7,8ミリずれていますね。幸いブロックはボディに干渉していませんが。

おやっ?このブリッジ・・・・S.T.C.ってことは・・・・グレコのSEと同じだ!
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表側はというと・・・サドルが固着してえらいことになっています。CRC-556ではビクともしません。
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液体タイプのWD-40を注して放置したら、1~3弦サドルのイモネジは緩みましたが、残りはやはりだめなものもあり。再利用は諦めペンチで無理やり回して外しました。

サドルの前後調整ビスもすべて固着していました。
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こちらは先の潤滑油で動くようになりました。

イモネジはホンドから外したものがあったので、それを使ったのですが・・・
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オリジナルは1.5ミリの穴つきビス、ホンドはピッチはミリなのにナット穴径は1/16インチ!調整には6角レンチが2本必要と大変面倒なことになりました。

なにはともあれ、ブリッジは復活!
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後で取り外して洗浄しますが、とりあえず弦を張って弾いてみました。

もとがジャンクなので、別に驚きはしませんが・・・アンプにつなげても音は出ませんでした。
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雑音だらけで、しかも、ピックアップに反応なし。断線か??

というわけで、アンプラグドで弾いてみましたが、アリアプロとはだいぶ感じが違います。

音の輪郭のはっきりとしたアリアプロに比べて、こちらは、ちょっと曇った(こもった)音。

でも、ソフトな感じで不快なものではありません。各弦の出音のバランスも良いようです。

俄然やる気が出てきましたよ。このギターは再生させるだけの価値はある!!

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ペグの装着 [トムソンのストラト]

「トムソンのストラトモデルを復活させる」シリーズです。

今回いじるストラトキャスターモデルは、おそらく1977年か1978年ころのものと思いますが、定かではありません。追って検証してみましょう。

はじめにいじり方針を決めるわけですが、ひとまず、そのまま音を出してみる。というのが私の流儀です。

このギターはペグがないので、弦を張れるようにしなければなりません。

そこで、ウィルキンソンのクルーソンタイプペグを準備しました。ピカピカの新品です。

仮置きしてみたら・・・やっぱりねえ・・・・
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ポン付けはきびしいか?4弦と5弦の間がちょっと広過ぎ!

まあ、見てくれはあまり良くないが、なんとかなりそうなので作業開始。

ブッシュも合いませんね。
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外径が9ミリで・・・
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穴の径が7ミリか・・・・
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9ミリのドリルビットなんて持っていないので、リーマーで拡張することにしましたが、ほんとうはやりたくないです。手持ちのリーマーはテーパーがきついもんで。

とウンチクたれながらもブッシュは打ち込まれてしまいました(笑)
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ペグも一応緩み無く装着できました。隣との間隔は結構広いです(汗)
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この手のオールドギターには、くすんだニッケルのほうが似合いますね。クロームのピカピカより。

もし、このギターが使える音でフルレストアするときには、当時ものを探して取り付けましょう。


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