べっ甲ピック 2020-3号 [オーガニックピック]
3号ピックは肉厚で、柔らかい音が出ます。
ただ、ブチ模様が墨を筆でぽんぽんしたみたいで、イマイチです。
厚さは最大2ミリです。
現状の仕上げはこんな感じです。
もっと磨きをかけていったら、どう変化するか?
簡単に知る方法があります。
はいっ!瞬時にピッカピカです。
ここでタネ明かし・・・これは磨いたのではなく、水を塗っただけなのです。
宝石を磨く時と同様、水を付けてみると最終的にどうなるのか見当がつきます。
もし、商品にするならこのくらいまで磨かないとね。
べっ甲ピック 2020-2号 [オーガニックピック]
私はピックのテンプレートを使いません。
理由は簡単、精度の高い工作をするだけの技術も道具もないからです。
話は違いますが、最近、プラスティック板状の素材ならなんでもピックになります、なんていう凄い型抜き器が市販されています。私は非常に興味がありますが、普通そういう需要はあるのでしょうか?というよりも、私がピックを自作していることが人工知能にばれて、勝手にネット広告が入るようになったんです。恐ろしい世の中になったものだ。
で、私のピック製作過程はこのようにアバウトです。
ピックに鉛筆書きした1の文字。これがないとピックの向きと裏表が分からなくなりますよ。
80番のサンドペーパーで型を作っていきます。
それらしくなってくるでしょう?
最終的に1500番まで上げていきます。
仕上げが終わりました。
頂点基部の厚さは、0.7ミリ、0.8ミリ、1.2ミリです。頂点によってかなりニュアンスを変えることができます。
裏返すと少し風情が変わります。
角度を変えると厚さが分かるかなあ?
こうやこうやって1枚1枚手作り、正真正銘の1点ものです。
さて、人間とは困ったことにだんだんものごとに習熟していくんです。なので、ピックの製作時間もどんどん短くなって、最近ではあまり暇潰しにならなくなってきました。
べっ甲ピック 2020-1号 [オーガニックピック]
まず半完成していたティアドロップ型のピックから仕上げます。
このピックは横から見るとかなりのクサビ状になっていたので、三角おにぎり型は無理でした。
そこでもっぱら薄いところで弾くようにティアドロップ型としました。
私の場合、実際にギターで試し弾きをしながら形成していくので、途中で一度ミガキをかけました。それをしないとピックと弦の摩擦が大きくて具合が良く分からないからです。なので1枚だけピカピカしていたのです。
ざっくり作ったところで、型を起こしてみると歪な部分がわかるようになります。
右肩のところを少し修正したほうが格好良くなりますね。
仕上げはコンパウンドではなく、歯磨き粉で。基本べっ甲は柔らかい素材なので。
実戦用のピックならこれで十分です。
修正後に再度磨きをかけました。
バフはかけません。ジャージのような生地でやさしく磨いてお終い。
1号はこんな感じです。摘む部分で2.3ミリ、先端の弾く部分で1.1ミリもありますから、かなり分厚い感じです。弾き感、出音は極めてメローです。
天然べっ甲マジック。
光にかざすとこれがまたきれいなんですよねえ。ブチの重なり具合とか奥行きとかプラスチックのべっ甲じゃこうはいきません。
アオウミガメピックのようにクラックもありません。1号は検品合格です。
べっ甲ピックで新しい生活様式 [オーガニックピック]
さあて、今月はおうちに籠ってシコシコします。
実は当地は早いうちに鎖国したためコロナウイルス・フリーの国なのです。
なので市民生活には特に制限はありません。
WHOの勧告の通り、ソーシャルディスタンスに気をつけることと手洗い励行だけです。これは将来開国し、外から人が入ってきた際の練習のようなもの。
ただ、観光客が全く来なくなったため、国家財政は破綻寸前です。
などと時事の話題は書かないのがこのブログのお約束ですので。
さて、いじり日記が何もいじっていないというのがそろそろ我慢の限界で。
こういうときは、いつも先送りにしているあれをやりましょ。
紙やすりとべっ甲で有意義な自分タイムが過ごせます。
今回はこれまでで一番厚い素材を使います。
なんと2.5ミリくらいあります!
これなら、かなり削っても大丈夫です。
ピースは5個切り出しました。
金ノコの歯を使いフリーハンドで切っているのでよれよれです。これを順繰りにピックに仕上げていきます(なぜか1枚はすでに完成)。なお、今回使用しているべっ甲の素材は海岸の打ち上げ品で、タイマイ(ウミガメ)を殺傷して得られたものではありません。
緊急レポート
久しぶりにヒアリがオイラのカサカサの足の甲に噛み付きました!
その時の痛みが「あちっ!」ってなるので火アリなんですね。ウンチク。