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SONEX復活 [SONEX再生計画]

2023年を迎えました。皆様いかがお過ごしでしょうか?

このブログは長いこと放置していました。今回また再開するというわけではありませんが、私のSONEXが昨年末に弾ける状態まで復活したので、お知らせまで。

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8年前の火災で焼け出されたSONEX-180 CUSTOM80です。この初期CUSTOMモデルは後のマホガニーネック+ローズウッド指板ではなく、メイプルネック+エボニー指板で、ともにねじれには強いみたいです。

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今現在は普通に使えるところまで回復しました。とんでもない修羅場をくぐり抜け、サウンドにはMOJOがたっぷりと付いています(ホントか?)。電装以外は完全にオリジナルです。電装はすでに高過ぎて手が出せなくなったダーティーフィンガーズではなく、アリアプロIIの4芯ダブルレールです。本体が完全に復活したら、オリジナルの電装を探して載せ換えるかもしれません。

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これ以上、SONEXを増やす予定はありません。一生、こいつをいじり続けるでしょう。

ところで、コロナやらなにやらで、4年半、日本に帰っていません。

それだけ家を空けると、色々な問題が発生します。

運転免許証もクレジットカードも失効しました。マイナンバーはまだ知らされておりません(つまり信用のまったくない状態)。持病の腰痛はすでに限界を超え、飛行機に長時間座って搭乗するのもきつくなりました。今年は帰れるんだろうか?留守中にいじり用ギターは10本くらい増えている。早く作業に入らないと、私自身の寿命が来てしまいます。人生、にわかに忙しくなってきたぞ。

それではまた。みなさまにとって良い年でありますように。







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ピックアップ上面の角度調整 [SONEX再生計画]

SONEXの場合、ピックアップの作業は弦をそのままにして大丈夫です。もちろん、少し緩めるとやりやすくなります。

まず、リングごとピックアップを外しまして。
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次にリングを取り外しました。
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削る部分を見易くするために、マスキングテープを貼りました。
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黒い部分を削ってしまおうというわけです。

削りに使うのは普通の紙やすりです。
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粗目の適当なもの(今回は80番)で、できれば新品を使いましょう。

意外に簡単に削れてしまうので、削り過ぎに注意!
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うん、こんな感じかな。
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見た目、気にならなくなりました。ただそれだけのこと。
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これで気が収まったかね、おじいさん。
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SONEXちょっとウンチク:オリジナルのSONEXはピックアップが3点支持なので面の角度調節ができます。

ダーティーフィンガーズなど、このようにわざわざ2穴を3穴に改造されています。
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優れているのに普及しない、こういうことって世の中にたくさんありますね。


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エスカッションの修正 [SONEX再生計画]


今日のお題のエスカッションですが、これ前にもこのブログで書いたけど英語圏では聞き慣れない単語です。

このパーツはピックアップリングとかピックアップ・マウントリングっていうのが普通なので、以後、呼び名はリングで統一します。

で、またまた登場の被災SONEXです。
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高野豆腐のようなピックアップを搭載しております。

このブリッジ側のピックアップがどうも気に入らんのです。
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音の話じゃないですよ。

ネック側とブリッジ側でピックアップの角度が微妙に違うというか・・・
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ネック側は理想的なセッティングとなっております。
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しかし、ブリッジ側はピックアップの面と弦が平行ではありませんね。えっ?わからないって?
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で、今回のプチいじりはリングの削り直しをしようという試みです。
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面が黄色の線のようになるように修正します。

ちなみにこのリングはアーチドトップのレスポール用のものをやっつけで削ったものです。もともとはこんなでした。
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作業は次回のお楽しみ。とネタを引っ張るだけ引っ張るオヤジ。



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弦アースの結線 [SONEX再生計画]


弦アースが取れたところで、結線して終わりとなります。

裸線なので熱収縮チューブを被せておきました。
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本物のSONEXはアース線がとても長く、水槽のエアーストーンに使うような透明ビニールチューブが被せてあります(ウンチク)。

私は最短で結線しました。
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アースの通電テストは完璧。
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本当はワイヤーそのものに多少抵抗があるはずなんですが(笑)。

とうとう、やることはやってしまいました(ネックは別途メンテナンス中)。
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おそらく、このギターはオブジェとして永久保存になると思います。やはり、ギターとしてまともに使える状態ではないですから。

最後の最後に、このギターが燃える前、思い出の原点ともいうべき写真で閉めたいと思います。
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当時はこのブログもイケイケで、毎日たくさんのアクセスがあったなあ・・・・

このシリーズ・・・・完


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アース線の装着 [SONEX再生計画]

これがSONEXのストップバーのスタッドアンカーです。
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腐蝕していたので、紙やすりで磨きました。
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アース線が出てくる穴をピンバイスで少し拡張しました。
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ダイソーの2本で100円のやつです。

上から見るとこうなっています。
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単線のワイヤーを穴に通しました。
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私は穴側からワイヤーを通しましたが、キャビティー側から入れてラジオペンチなどで挟んで引っ張り上げたほうが簡単ですね。

このくらいの長さでアンカーと接触させることにしました。
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ワイヤーの上にアンカーの底が直接当たるようにして、、、
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ハンマーで叩いてぶち込みます。
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これで出来上がり!
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アース線はアンカーの側面から底面までしっかりと食いつきました。




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超簡単アンカー抜き [SONEX再生計画]


アンカー抜きは当ブログの人気記事でして、これまでも何度か紹介してきましたが、今回は最もシンプルな方法に挑戦します。

こちらではミリ規格のボルトは売っていないので、今回はアンカーボルトそのものを使って外してみました。

まずキモとなるスリーブを作ります。長さは約1センチです。
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今回はVP20の水道用PVCパイプを使いました。私は商売柄パイプカッターを持っていますが、水道パイプならノコギリや金ノコで簡単に切れます。

もちろん形状が似た硬いものなら、パイプに限らず何を使ってもいいんです。

それでは早速作業に入ります。

これが取り外すスタッドボルトのアンカーです。
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ここにスリーブの食い込み防止の厚紙を被せます。
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厚紙はこちらでも普通に売っているハウスのクリームシチューの空き箱です。

穴の中心に合わせてスリーブを乗せます。
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適当な大きさの座金を置きます。
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スタッドボルトを指で廻して固くなるまでねじ込んでいきます。
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いよいよ外しにかかります。スタッドボルトの頭の溝を舐めたくないので、今回はガラクタ箱に入っていたドアノブの金具を使って廻しました。
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もちろんコインでOK(ただし、指先にかなり力が要ります)。

はいっ!あっけないくらい簡単に抜けてきました。
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来週に続く














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弦アースをやり直すぞ! [SONEX再生計画]


最近、ギターいじり虫がまた疼いてきました。でも、手元にいじるようなギターもないし。

と思ったら、あるじゃないですか。


SONEXの弦アースの具合が悪いのを放置してありました。
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アース線が断線したので、テールピースのスタッドアンカーに内側からモクネジを接触させてアースを取っていました。これがどうにも安定しなくてだめでした。

解決法はとてもシンプルで、このアンカー(黄色の矢印)を抜いて、もう一度アース線をセットすれば良いだけの話です。
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道具が無いことを理由に作業を先送りしていましたが、そんなものは言い訳です。為せば成る。このブログは実践主義のはずです。

次回はこれをやりましょう!


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完成しました [SONEX再生計画]


今ここに、一度は死んでしまったSONEX CUSTOM80改が、約5年の歳月を経て復活しました。
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不思議な感覚です。達成感よりも、実物が目の前にあるのに喪失感のほうが勝っています。

火災に遭ったとはいっても直接炎に炙られたわけではなく、ケース内で高温燻製状態になったギターです。
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本体に炎が当たってしまったら、さすがに復活は無理だったでしょう。

私の場合、とても運が良かったと思います(んっ?そうだろうか??)。カミさんの機転で幸運にもこの一本を回収することができました。

しかし、火災現場には他にも同じような状態にあったと思われるケースがたくさん残っていたということなので、ケース保管は一定のセーフネットになるかも知れません。

最近は想定外の災害も多いですし、耐水・耐火ギターケースというのを開発すれば皆さんに喜んでいただけるかも?いやマジで。

脱線しました。

このギターはもう現役で使うことはありませんし、他の人の手に渡ることもありません。

家人には私が死んだら一緒に葬ってくれとお願いするつもりです。

このブログもこの先どうしようかなあ・・・と考えています。




もともとすごく存在感のあるSONEXだったのが、さらに、ただものではないオーラを発するようになりました。
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実物はもう誰にも見せませんので。これが見納めです。

最後に画像をいくつか貼ります。

火災の前のCOSTOM80改です。
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ちょっとレモンがかったパールホワイトだったんですよ。

生前のイメージを残しながら、レストアが終わったところです。
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塗装がえぐいことになっている以外、火災の痕跡がほとんどなくなってしまったので、あえて、このヨレヨレのトラスロッドカバーを残しました。
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長いことお付き合いありがとうございました。



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こんなに下げて大丈夫? [SONEX再生計画]


引き続き、各部の調整中です。

このメイプルスリーピースネックは、火災に遭ったというのにそりゃあもう、真っ直ぐですよ!!
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火事で焼け出された直後の貴重な写真!

なもんで、弦を目一杯下げてみました。いわゆるローアクションというヤツです。
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ブリッジがペタペタまで下がっています。
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でも、こんなに下げると弦のテンションも下がってしまいますね。

リアピックアップのリングを削って、ピックアップ本体も下げました。
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このリングは厚過ぎて気になっていたのでちょうど良かったです。

12フレットを押さえてみるも、ハイポジのどこにも音詰まりは発生しません。つまり、このまま弾けるということです。
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でも、私はいつもギターは弦を高めにして弾いているので、やっぱ、こんなに低いのはダメだな。

要は、SONEX CUSTOM80のハードメイプルネックは、信じられないくらい真っ直ぐで安定しているということを言いたいだけでした。このモデルは日本製ネックではなく、アメリカ製(恐らくカラマズー工場の在庫)ではないかと思います。

それより、オイラの手、日に焼けて深い皺が刻まれた老漁師の手ですよ!

もはや日本人とは思えませんね(笑)。



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ナットをどうしようかな [SONEX再生計画]


修復作業中のSONEX CUSTOM80は、とりあえず弾ける状態まで復活したので、今度は少し細かいところをチェックしました。

これが現状のナット周辺なんですが・・・・弦間のバランスが悪いよなあ。
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1弦と2弦の間が、いくらなんでも狭過ぎるっしょ。
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火事でエボニーの指板が縮んだくらいだから、ナットも変形したんだろうか?

あるいは、もともとこんなだったのだろうか?

で、画像ストックの中から他の個体を観察してみました。

あれっ?ナットの弦間隔は普通ですよ!
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それよりヘッドのギブソンロゴのセンターが、かなり1-3弦側にずれていますね(笑)。

こちらはパーフェクトなサンプルだこと。しかもマット仕上げです(SONEXの黒のフィニッシュにはグロスとマットがあります・・・ウンチク)。
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ロゴはセンターの定位置です。ナットもこれが当たり前だろ、というくらい普通です。

他の個体もいくつか調べましたが、ナットの弦溝は特におかしなところはありませんでした。

では、私の個体はどうしてこんなことに??

で、画像ストックの中から私の個体が、被災する前の写真を発見しました!

あれまっ!弦間は今のままです。ナットを交換した様子もありません。ということはギブソンともあろう大メーカーがこんないいかげんな個体を市販したということですね。
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それから、3弦の溝欠けも火災とは関係ないですね。入手した時からのようです。

もうこのギターは楽器として本気で使うことはないし、SONEXの工業製品としてのばらつきが激しかった貴重な証拠(ネタ)にもなるので、このままにすることにしましょう。


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