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ネックポケット問題 [ボディー構造]

SONEXのネックポケットはこれまで前期の独立タイプと後期のスルータイプがあるとざっくりと認識していました。この境目になるのが1982年。つまりスルータイプはDELUXEしかないはずです。

しかし、これも検証してみると例外が多くて困ってしまいました。

まずお馴染みなのがこれ。ネックポケットとボディキャビティーが分れています。
1 body cm81.jpg
独立タイプとでも言いましょうか。写真は1981年製のCUSTOMです。

このアングルのほうが分かりやすいですか?
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仕切りがありますね。この個体もそうですが、この仕切りによくクラックが入ってしまうんです。なので後期ではこれを廃止してしまったのではと考えていました。

ところが、これも1981年製(10月30日)のCUSTOMですが・・・
3 body cm81.jpg

あれまっ!仕切りがありません。
4 through body cm81.jpg
5 30 OCT 1981 cm81.jpg
もともとそうなんでしょうか?

こっちも見つけました。1981年9月8日製なのにスルータイプ。
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仕切りを切除するなど加工した様子はありませんね。

まだデータが少なくはっきりしたことは何も言えません。もっとサンプルを集めてみます。



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SONEX ARTISTってのはイカンなあ [ボディー構造]

SONEXのフラッグシップとして、ARTISTモデルがあるんですよ。
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一応、ボデーは例の樹脂の皮+木材のあんこという最中(レゾンウッド)構造をしています。なのでSONEXに違いないのですが、問題はセットネックだということです。

オイラが調べた限り、このセットネックというのが、普通のボルトオンネックをボンドで付けているだけなのです。どう考えても強度的に問題ありで、実際外れてしまった個体をいくつか見ています。それでもギブソンギターによくあるヘッド折れのリスクが減るのでどっちもどっちかなあ?

これなんかも悲惨なリペアが施されています。あれまあ!!
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オイラのアーチストもすでにネック接合部分の塗膜にひびが入っているので、怖くて弦を張れません。とほほなギターです。
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SONEX ARTIST ってどうなの? [ボディー構造]

SONEX ARTIST の抜け殻がeBayに出ています。即決300ドルだそうです。
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そもそも、SONEXのARTISTは相当レアなもので、オイラがSONEXのコレクションを始めようとしたときに、手に入れるのが一番難しそうなモデルでした。ところが、ほどなくしてヤフオクにひょっこり出てきて、いとも簡単に手に入ってしまったんですよ。オーナーは実はご近所さんで、実物を確認して購入することが出来ました。こういうのはほんと運とタイミングですね。

オヤジは完品のARTISTをすでに持っているので、こんな抜け殻は特に欲しいということはないのですが、せっかくですからちょっと観察してみましょう。珍しいボディー構造もちょっこし見えていますし。

このモデルにはMOOG社のトーンコントロール回路が搭載されています。これがどのように効くのか実はよく分かりません。自分のARTISTは特に試奏をするわけでもなくギター庫の奥に入れてしまったので、もう何年も触っていません(汗)。
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この状態で見ると、SONEXの後継のINVEDERに似ていますね。このように特殊な回路が取り外されたギターはレストアするのは大変でしょうし、実際、使い道はあるのでしょうか?

裏から見るとザクリがL字型に大きくとってあります。そして注目すべきはセットネックだということです。
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ボディーは他のSONEXと共通のレゾンウッドで、ネックはおそらくカスタムと同じメイプル3ピースです。ジョイントはふつうのSONEXのままです。これがグルーで取り付けられているだけなので、なんとも心細い限りです。ちょっとの衝撃で外れてきそうなのです。ネックが取れてしまったらオヤジは迷わずボルトオンにします。

ヘッドがはげちょろげで木地が見えています。出品者はウォルナットではないかと言っていますがどうなんでしょうね?
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GGCロゴがSONEXファミリーであることを主張していますね。

いづれにしても、この抜け殻は手を出すにはちょっと問題が多いです。

ところで、ギブソンは同じ頃、いくつかのARTISTモデルを発表しました。そのなかからレスポールのARTIST(1980年製、拾い画像)をお見せします。高級感があって目の保養になりますね!
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画像で見る限り、レスポールもSONEXも同じ回路やパーツのようですね。SONEXはレスポールの1/3以下の価格に設定されていたけどどんな人が買ったのでしょうか?(追記:価格は1/3どころじゃないような気がしてきました。今手元ににプライスリストがないので帰国後に調べてアップします)

ARTISTに支持されなかったARTISTモデル。これもギブソンの闇の歴史に残るギターですね。





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アーチストモデル [ボディー構造]

いつもeBayネタで済みません。SONEX研究の情報源としてやはり一番Hotなものでして。

今ちょうどSONEXのARTISTが出品されているんです。ARTISTそのものが激レアなうえにマニア(オヤジだけか?)が興奮するような状態で出品されているんです。それは・・・・

うおーっ、ネックが外れちょる!
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ARTISTはSONEXシリーズで唯一セットネックなのだ(ウンチク)

これ見たかったんだよ(涙)。やっぱり、ARTISTも樹脂製ボディーだったのね!

しかし、ニカワがネックポケット内にしっかり行き渡っていないような気がするんですけど・・・・ ネックのジョイント部分の17っていう赤いスタンプのあたり、どうみても接着されていないですよね。

1980年代のギブソンはヤバイという噂はまんざら嘘ではない?かもしれないね。

追記:SONEXのARTISTってこんなやつだよ。わけのわからないスイッチがたくさんあるね。
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明けましておめでとうございます。 [ボディー構造]

明けましておめでとうございます。3年ぶりに自宅で正月を迎え、がっつりオトソをいただいております。
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今年も予測がつかない1年です。どれだけいじれるか見当もつきませんが、なにかの縁でここに立ち寄ってくださった皆様にどうでもいいようなディープなB級ギター情報を提供できるよう努めますのでよろしく。

というわけで、新春第一弾の企画は題して、「GIBSONの消し去りたい暗い過去、SONEXの正体見たり!?」
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昨年暮れに80年製GIBSON SONEX-180 DELUXEのボディーを4分割しました。本当、これやってみたかったんだ。やっと夢が叶いました。このためだけに何人もの諭吉さんとさよならしたので、今回の画像は勝手にパクらないでね。

縦方向の切断面ではわからなかったが、横断面をみてびっくり。こうか!こうなっていたんだ!!
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クローズアップにしてみますね。
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うおーーーーーーっ。これは、いわゆる建材ですよ。2x1の角材そのものじゃないですか。ホームセンターでも売っている北米産針葉樹の角材ですよ。これを横に並べて貼り付けて心材にしたのですね。もう言葉がありません。コストダウンといったって。。。。。。。でも、これ、ほんと嘘じゃなくて音響的には問題なしなのです。G社が社運をかけて研究開発したんですから。しかし、これがハイエンドのラインのギターと同じような音を出してしまったら、G社もSONEXは切るしかなかったんでしょうね。不幸なSONEX。。。
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表はすべて樹脂ですがエンドピンのところだけは木材です。なんてこともどうでもいいか。とにかくSONEXの正体を見てしまった今となって、まだよくわからないのが、どうやって心材を樹脂に封印したかということです。SONEXのマルチフォニックボディーというのは、例えればモナカのような構造です。皮がプラスチックで、アンコが2x1の角材を繋ぎ合わせた板。やっぱり金型があってそこに樹脂を半分くらい入れて、心材を浮かべて、また上から樹脂を流し込んで固めたのかなあ。

この角材について、80年製のこの個体はそうであったというだけで、もっといろいろ個体差があるようです。私が見た限りでは81年になると心材の材質はマホガニーなどに変わってきます。これは、工場で出る廃棄物である木っ端を継ぎ合わせたものだと思っています。

有言実行 [ボディー構造]

前にも言ったとおり、SONEXのマルチフォニックボディーというのをいよいよこの目で確かめますよ。これをやらなければ真のSONEX研究家とは言えないでしょう。
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うちにある樹脂対応ののこぎりを準備。果たしてレゾンウッドというやつはのこぎりで切れるのか?
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おごそかに入刀!あーーーっ。ついにやってしまいました。
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のこを引くと意外に柔らかい。マホガニーなんかよりはちょっと硬いかな。
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切りはじめてすぐにレザーソーでは厚みのあるものが切れないことが判明。のこぎりの刃を木材用に交換して、がしがし切り進めます。

今日はここで終わり。結果は新春第一弾でお届けします(私はすでにSONEXの真実を見てしまいましたが)。おそらく日本で初めての試みだと思います。皆さん期待してください。それでは良いお年を。

やっと届きました [ボディー構造]

Ebayで買った80年製SONEXのボディーが届きました。アメリカ人のオークション取引は遅いの何のって(もちろん人によるけど)。でも物流の速さは驚異的。一昨日発送の連絡が来てもうアメリカから荷物が届くんだから。
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この前ヤフオクで落札した同じく80年製ボディーby Robin(左)と並べてみました。どちらもDELUXEですが今回のボディー(右)は初期のものだと思われます。だいぶ違いますね。ボディーキャビティーはもちろんのこと、全体のシェイプは右の方が角が立っています。左はふっくら。
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ボディーの構造は例によってまだ釈然としません。初期のものはいったんルーティングしたあと樹脂でコーティングしているようです。写真でわかるかな?底面と側面の境目に樹脂が塗ってあります。それから、全体のルーティングが少し浅く、その分、ジャックやピックアップのアジャスタービスの部分は深く彫ってあります。
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いわゆる81ボディー(私がそう呼んでいるだけですのでご用心)はボディー心材を樹脂でサンドイッチにしたあとルーティングをしてそのままです。このボディーはオーバースプレーのために黒くなっていますが、オリジナルはその削り面に地層がばっちり見えます。これも厚みは一定ではなく、後期になるほど樹脂の厚さが増していきます。木材が不足したためか?
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そんなわけで今回入手した80ボディーをプロトタイプのボディーに採用します。

謎の丸いものの正体が! [ボディー構造]

1980年製SONEX DELUXEのピックガードを外してみました。うわーびっくり。予想外の展開だ!まずはピックアップです。これは予想通り両方ともブリッジ用でした。ネック側のほうを交換してあるようで、リード線が延長されています。どちらもSONEX-180ピックアップですが、スタンプが違いますね。
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さあ、問題のボディーキャビティーを見てみましょう。なんと仕切りのない弁当箱でした。うーん、予想が外れた。このSONEXは80年の最後期のものだからすでにこの形になってしまったのかなあ??でも例の丸いものがありますよ!81年以降の弁当箱にはないんですこれ。
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いよいよこの丸いものの正体が!!!ありゃ?ただのシールだ!
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丸いものを剥がしたあとには何も無い!何なんだこれは?さんざん想像を膨らましていたのに。。。
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ネックポケットも見てください。こういうのも初めてです。ROBIN君サインしちゃったんですね。こんなことをするとBOSSに叱られますよ。それはさておき、80年製のボディーの心材、相当質が悪いです。昔のみかん箱の板みたいです。これは81年になるとマホガニーなどの切れ端になります。
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というわけで、このギターはパーツ取りに。私の最後のプロジェクト「SONEXプロトタイプ復元」にネックだけ使う予定です。ボディーは今度の連休辺りにカットしてみましょう。でも、このRESONWOODってのこぎりで切れるんだろうか?
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あれっ!? [ボディー構造]

あれっ?何だこのSONEX?
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前回ネタにしたヤフオクで流札したジャンクSONEXは、第1落札者、第2落札者とも取引キャンセルということで私が繰り上げ当選。結局、こうして私のところにやって来ました。写真だとまともに見えますが、最大の難はボディーのクラック。赤い線の部分がばっくり割れています。この割れはこのままグルっとサイドを回って裏の半分くらいまで達しています。
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ピックアップがぶらぶらしていますが、とりあえずこのままチューニングしてアンプにつなぐと。。。。まさしくSONEXサウンド!まず第一に音がでかい。最近はこればっかりのトムソンテレキャスの音量の2倍はある感じ。そして、ブリッジPUでは真夏の元気なアブラゼミの大合唱のようなギラギラした音、ネックPUはトーンを絞ると音圧は維持したままメロウに変化していく。これだよ。こんなポンコツでどうしてこんな音が出せる訳?

このギターは全体にオーバースプレーされていてちょっと危ない雰囲気。パンク系のギタリストならこのままでOKか?ネックもそのラッカーがべたべたしている以外に問題は無い。むしろ、フレットのビビリがほとんどなく、私の所有するSOENXの中ではまともな部類。おや?このSONEXのピックアップ、ネック側が反対向きかと思ったら、どちらもブリッジ用のピックアップじゃないの?これからピックガードを外してみますのでこの件は明日結果をご報告します。このSONEXは1980年の12月製のDELUXEです。私の予想ではキャビティーにはピックアップの仕切りがあり、例の謎の丸いものがあるはず。これは楽しみ。
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外観からちょっと違和感があるのはポジションマーク。これ半透明の白で見慣れた銀色が混じったものやパーロイドとは違います。あっ、またマニアックな展開。
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それに12フレットのマークの間隔がちょっと狭くない?
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明日はこいつを完全にばらしますので乞うご期待。


SONEXのボディーは木製じゃない! [ボディー構造]

ウォッチしていた方がいるかも知れませんが、昨日までヤフオクにSONEXのジャンクが出品されていました。私はもちろん入札しました。かなり無理したのですが、終了間際にありえない価格が入り他の方に落札されてしまいました。あのギターはボディーが派手に割れていたのですが大丈夫でしょうか?もしどうしようもなかったらまた出品してくださいね。

SONEXのボディーはRESONWOODという構造です。下の図をみても何のことだかわからないと思います。
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ネックを外してみるとポケットの内部は下の写真のようになっています。クリーム色のところは樹脂でできています。上の構造図の黒い部分(アンコ)が木なのかな?
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長いこと謎だったSONEXの構造を解明しようと、あのギターに入札のしたのですが。もし、私が落札していたら皆さん来週あたりに本邦初公開となるSONEXのカットボディーが見られたのに。。。この企画は当分お預けですね。そういえば前にEbayで落札した別のボディー、まだ届いていないなあ。




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