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銀のギターも金になる [SONEXムダ知識]


これまで青個体と白個体の黄変を見てきましたが、SONEXでは銀個体も激しく変色します。

これは1983年製のデッドストックです。
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新品時はこういう銀色をしていたのですね。

こちらはかなり状態はいいのですが、うっすらと黄色くなってきています。
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それを含めて写真の個体はとてもいい感じにモディファイされていますね。

こちらはマダラになってきました。いよいよ黄変開始です。
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黄色が濃くなるとあら不思議!金色に見えてきます。特にヘッド裏からネック裏にかけて。
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私のコレクションにもこれにそっくりな個体がありました。テーマとは関係ありませんが、この個体は何気にレフティーです。皆さん気が付きましたか?

こうなってくると変色というより黄色のものが、薄っすらと付着していると言ったほうが近いと思います。少しペタペタした感じもありました。

これをコンパウンド等で磨くと黄色は取れてきます。しかし、元色まで剥げてしまうので、私は磨くのは止めました。

シャンパンゴールド!運が良ければ、ほとんど金色にしか見えない、いかしたギターに変身することも。
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こっちもいいゴールドですね。
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ネック裏だけが銀色を保っています。

金色になった塗膜のアップです。1983年モデルなのでラッカー塗装です。
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もはや銀だった頃の面影はありません。ちょっと緑がかった金色です。

どうですか?たくさん市場に出回った黒個体ではこの変色の妙が分からないのが残念ですね。


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ちょうどいい白ソネが出てきた [SONEXムダ知識]


昨日、白SONEXの再塗装個体鑑定法を検討してきましたが、ちょうどうまい具合にEbayに白個体が出てきました。

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こちらからオークションサイトに入れます。

こりゃ、また、分かりやすい!
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完全無欠の塗り替え個体ですね!
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というか、この個体の商品説明にはちゃんと再塗装である旨が書かれていますし、

このネックを見れば・・・・
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元色は黒であることが一目瞭然です。しかし・・・・・・

1980年製のDeluxe用のネックが付いているのに、このロッドカバーです。
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塗り替えの件は一件落着ですが、そもそもこのギターは何なのだ?という問題に直面。

いろいろなケースが考えられるのです。でも、それをあれこれ推理するのが、今の私のSONEXの楽しみ方で。まあ、元手もかからず悪くない趣味だと思います。




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白個体の再塗装を簡単に見分けるには [SONEXムダ知識]


前回の白個体の黄変で最初に出てきた真っ白いSONEXがオリジナルか?塗り替えか?

について、ピックアップの白ボビンの色でオリジナルと判断しました(本当は自信がありません)。ではボビンが変色しているのにきれいな白ボディーはリフィニッシュということなのか?

これは一般化できる話なのか、塗り替えとわかっている個体で検証してみましょう。

こうやって、ピックガードを外してみると色身の違いは明らかですね。
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これができない場合、何で判断するかという話なのです

今回登場するSONEXサンプルはすべて白に再塗装された個体です。
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ピックアップの白ボビンは少しクリーム系(アイボリー)に黄変しています。

別の個体では?
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やはりボビンと本体の色のトーンがはっきり違います。

こちらはフロントだけがオリジナルピックアップですが、黄色くなっています。
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両方のピックアップを交換されてしまうと、この判定方法は使えませんね。

もう、お約束の塗り替え個体。
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でも、ギターが真っ白に塗り替えられると言う保障はないよな。くたびれた白をパリッとした白にしたい人が多いであろうという仮定でのお話。

ここまで見て来た限り100%の正解率です。
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逆に言うと、古いベルベットブリックの白ボビンは100%変色するということになります。

オリジナルピックアップのボビンの色は再塗装個体かどうかの判断基準にはなりそうです。

勿論、オークション画像等、実物が目の前に無い時の話ですので。



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黄変するSONEX [SONEXムダ知識]


前回はペルハムブルーでギターの黄変化について少し触れました。

今日はSONEXの白個体で変色を観察しましょう。

写真はコントラストが強過ぎて真っ白です。少し度が過ぎるのでリフィニッシュした可能性も否定できません。しかし、ピックアップのボビンも白いのでオリジナルのような気がします。
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これを基準に他のサンプルを見ていきます。

まずは、これ。
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普通はこういうクリーム系に変わっていきます。ヤレというか汚れといった感じですね。

こちらはきれいなクリームに変色してくれました。
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オールド感が悪くないです。

さらに焼けた個体。
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コンターや角の部分は下地の白が見えていますが、真っ白です。皆がありがたがるレリックというやつですね。

こちらは稀な変色です。何らかの人工的な加工が疑われます。
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きれいなアーモンド色です。もはや元色が白とは思えなくなってきました。

そして、まさに神様の悪戯。
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天然のTVイエロー。タバコスモークです。

こうやってみると、SONEXも一丁前にビンテージギターの貫禄が出ていますね。


ここで重要な告知です。

So-netから誠に勝手ながらというこメールが届きました。突然で事情がよく理解できないのですが、ホームページのサービスが終了しまうようなことが書かれています。

このブログを訪問してくれた方でまだそちらを閲覧していない方は、ぜひ、こちらから覗いてみてください。おそらく世界で唯一のSONEX専門サイトですので。

私のホームページは海外から操作できないので、2年前に帰国した時に更新したままとなっています。このまま来年の1月28日に消滅してしまうことになるのかなあ?

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ペルハムブルーがまた出てきた [SONEXムダ知識]


今日のギターはEbayに出品されたものです。

一応、オークション開催中はネタにしないことにしているので、終了を待っていたのですが、いつまで経っても出品されたままで・・・

ギヴソンギターでネタを引っ張っているうちに、いつの間にか消えていました。

無事に売れたのか、出品を取り下げたのか、不明です。

それでは、ものを見ていきましょう。

1982年製のSONEX-180DXで、まだ初期型のパドルヘッドに太ネックです。
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りっぱなビグスビーが付いているので、そちらに目が行きがちですが、私はそのお色に釘付けです。

この個体はペルハムブルーとの説明がありました。
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出荷時のままのオリジナル塗装だそうです。

クローズアップでみると。
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塗膜に細かいヒビが入っているので、メタリックブルーにトップコートを施したものであることがわかりますね。このクリアーがまだ無色透明なので元色は紺色っぽいネイビーブルーであることもわかります。

これは別の個体ですが、同じような青になっています。
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1983年製で生産終了が近付いた頃のものです。スモールヘッドに細ネックです。私の調査では、このペルハムブルー系は1980年から1983年まですべての年代で見られます。

普通の青メタ(エレクトリックブルー)はもっと明るい青なので、ペルハムブルーになる個体は元の青から少しトーンが違うようです。もちろんカタログにこの色のことは一切記載がありません。

これにタバコのヤニや空気中の化学物質がゆっくり蓄積して緑色に変色していくんだろうか??

昨今の健康志向、嫌煙の世の中では、青メタは渋いペルハムブルー(グリーン)には変化しないってことかなあ。ギター文化というか、エレキギターという楽器の特性を考えた場合、ちょっと残念な気もしますね。

なお、ギターの黄変化については酸化説、紫外線変性説などもありますが、ほとんどケースから出したことの無いような死蔵ギターも時間が経つと黄色くなることがあります。いろいろな要素が複雑に作用しているのではないかと思います。

最後にこれが本物のペルハムブルーです。今日のネタにしたSONEXとは全然色味が違います。
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60年近く前のメロディーメーカーの青です。空色の青がまだらに黄変していることが分かります、これを離れてみると緑になるんです。

この問題、落としどころが無くなってしまいました。もう止めましょう。



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