ペルハムブルーがまた出てきた [SONEXムダ知識]
今日のギターはEbayに出品されたものです。
一応、オークション開催中はネタにしないことにしているので、終了を待っていたのですが、いつまで経っても出品されたままで・・・
ギヴソンギターでネタを引っ張っているうちに、いつの間にか消えていました。
無事に売れたのか、出品を取り下げたのか、不明です。
それでは、ものを見ていきましょう。
1982年製のSONEX-180DXで、まだ初期型のパドルヘッドに太ネックです。
りっぱなビグスビーが付いているので、そちらに目が行きがちですが、私はそのお色に釘付けです。
この個体はペルハムブルーとの説明がありました。
出荷時のままのオリジナル塗装だそうです。
クローズアップでみると。
塗膜に細かいヒビが入っているので、メタリックブルーにトップコートを施したものであることがわかりますね。このクリアーがまだ無色透明なので元色は紺色っぽいネイビーブルーであることもわかります。
これは別の個体ですが、同じような青になっています。
1983年製で生産終了が近付いた頃のものです。スモールヘッドに細ネックです。私の調査では、このペルハムブルー系は1980年から1983年まですべての年代で見られます。
普通の青メタ(エレクトリックブルー)はもっと明るい青なので、ペルハムブルーになる個体は元の青から少しトーンが違うようです。もちろんカタログにこの色のことは一切記載がありません。
これにタバコのヤニや空気中の化学物質がゆっくり蓄積して緑色に変色していくんだろうか??
昨今の健康志向、嫌煙の世の中では、青メタは渋いペルハムブルー(グリーン)には変化しないってことかなあ。ギター文化というか、エレキギターという楽器の特性を考えた場合、ちょっと残念な気もしますね。
なお、ギターの黄変化については酸化説、紫外線変性説などもありますが、ほとんどケースから出したことの無いような死蔵ギターも時間が経つと黄色くなることがあります。いろいろな要素が複雑に作用しているのではないかと思います。
最後にこれが本物のペルハムブルーです。今日のネタにしたSONEXとは全然色味が違います。
60年近く前のメロディーメーカーの青です。空色の青がまだらに黄変していることが分かります、これを離れてみると緑になるんです。
この問題、落としどころが無くなってしまいました。もう止めましょう。
2020-12-05 11:38
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