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シャーラーブリッジ装着完了 [トムソン]

ブリッジを付ける前にピックガードのほうをちょっと加工しました。
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どこかわかるかな?

スタッドを入れてブリッジを装着。今回は採寸がうまくいってぴったり入りました(入らないことも多々あり)。1弦と6弦を張ってネックとブリッジのバランスを確認。
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しかーし、まあ、分っていたことではありますが、横から見ると弦高が高過ぎ。12フレットで4ミリくらいかな。
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ブリッジは下げられないので、シムを噛ませてネックを上げて調整します。

シムは前回うまくいったアクリル板で作りました。
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左のリフトアップ用が2ミリ、右の半分のやつは仕込み角度調整用で0.7ミリです。これを重ねてネックポケットに挟みました。

ネックを再セットして弦を張ってみると、今度は弦高が少し低すぎるので、ブリッジを上げて調整しました。
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実はここまで昨日のうちに済ませておきました。この状態でオクターブ調整をしてもネックが安定していないのであまり意味がありません。そこで、標準よりテンションをかけた状態で一晩置きました。

それで、今日は仕上げにサドルの調整です。何度か繰り返して妥協できるところを探ります。
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結局、前に付いていたシンクロブリッジのサドルとほぼ同じような配置になりました。

でもって、予定通り、一応の完成です。トムソンストラットキャスターのシャーラーチューンです。1600円のトムソンに一体いくらつぎ込んだんだ?
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パーツの交換でチューニングの安定感がまるで変わりました。それに音の雑味が減って、サスティーンが得られるようになりました。しかし、こうなるとボディーの材の悪さが丸出しになって、音の安っぽさがより強調されます。合板が一概に悪と決め付けるつもりはありませんが、このギターの場合はちょっと・・・・あとは、ピックアップの交換などもやってみる価値はありそうですが、私はやりません。これで終わりです。ホントにもうやりませんよ。







ブリッジアンカーをぶち込む [トムソン]

今週末は青いトムソンストラットを仕上げてしまいましょう。

ブリッジを取り付けるためにアンカーを新たにぶち込まなければなりません。そこで、まずギターのスケールを確認します。

ナットから12フレットまで32.2センチです。
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ということはスケールは64.4センチ!

左のぼやけたほうの線が理論上のブリッジの位置。右のはっきりした線が実際のブリッジの線。世の中こんなもんですよ。
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交差しているのがネックの中心線です。

実際にブリッジを置いて、各ラインを参考にアンカーの位置を割り出します。
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今回はやはり以前のサドルのラインを採用!スタッドのセンターをポンチでマークします。
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1弦側のアンカーが微妙な位置になりますね。実際にアンカーを置いてみたけど・・・・ヤバイかも。
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まあ、いざとなったらシンクロブリッジの穴は埋めましょう。

で、いよいよ穴を開けます。12ミリの木工用ドリルビットを使いました。
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ビットはアンカーの長さで目印をつけて掘り過ぎに注意しましょう。

きれいに穴が掘れました。やっぱり片方やばそうだなあ。
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ハンドドリルで垂直に穴を開けるのは少々経験が要ります。ちょっとさがっていろいろな角度で見ながら作業すると、だいたい垂直にいけますよ。

さあ、アンカーをぶち込みましょう。

でも、ちょっと待ったァ!

弦アースを取るのをお忘れなく!
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はいっ、アンカーが入りました。片方のアンカー丸見えですね。大丈夫か??
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明日に続く。





シャーラーのスタッド [トムソン]

昨日はチャレンジャーが完成したと言いましたが、ポットがだめなので夜中まで格闘してました。ポットを回すとガリではなく音が断続するという症状。

そもそも変にこだわって同年代のSONEXのジャンクパーツを使ったのが苦難の始まり。この手のパーツは音を出してみないと使えるかどうか分らないから。結局、パーツは全取っ替えです。ふーっ、疲れた。

で、今日は新しいプロジェクトの触りだけ。題して、「青トムブリッジ交換計画」。

不安定な純正シンクロブリッジはやめて、実直でゲルマン魂にあふれるシャーラーのファインチューナー付きブリッジに交換することにしました。そうそう、チャレンジャーに付けたのと同じやつね。

トムソン純正ブリッジを外す前に現状のサドルの位置をマークしておきます。
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例によってアバウト。ってわけじゃないけど。あとでこの線上にアンカー打ちます。
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さあ、ここで困ったのはスタッドです。シャーラーのやつは切り欠き部が細いので、普通の8ミリ径のストップバーテールピースのものは合いません。
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右がシャーラー。左が国産レスポール用。写真のシャーラーはネジのピッチがインチ規格で、これに合うアンカーの在庫がありません。昨日いじったチャレンジャーから引っこ抜いたものが一組だけあることはあるのですが、こいつはミリのボルトを無理やりねじ込んで外したため、ねじ山が壊れてしまいました。

ニヤリッ。じゃあ力技で行くか!

いつものスタッド廻し(ドンキのコイン)をバイスにセットして・・・・
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シャーラーのスタッドをアンカーに入るところまでねじ込んでからバイスプライヤーで挟んで・・・・
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軽く挟んで固定するのが肝。専用の特殊レンチに早変わり!

これをひっくり返して、ヘッドの溝を正確にコインに合わせてぐいぐい回していきます。
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はいっ、この通り、根元まで入りました。このあと入れたり出したりを繰り返して、よく馴染ませます。
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軽く回るようになりました。っていうことはまたインチのピッチに戻ったということ?

いえいえ、この組み合わせだけが有効です。もう、アンカーもボルトも他のギターに転用不可です。

続きはまた来週!



やっぱり最後までやろう [トムソン]

この前敗北宣言をしてしまったが、やはり納得がいかないのがトムソンストラト。

このままではトムソンカスタムショップの名がすたる。最低限使える状態にしないと。

今ここに2本のトムソンストラト風ギターがある。
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どちらもこんなもの売るなよ!っていう感じのパチモンギターである。白はとにかく工作が粗い。でも、軽量薄ボディーで取り廻しが良く意外に使える。青はだめだ。絶望的だ。いや、逆に闘志が沸いてきたぞ。こいつはダメモトでもういちどやってみるよ。音そのものは悪くないから。

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来週は青のリベンジだ!

トムソンカスタムショップ? [トムソン]

5月5日、こどもの日

今日、また1本、伝説のギターが復活した。

トムソンである。とりあえずストラトキャスターモデルとでも言うのか。ご覧のとおり見てくれは悪くない。音のほうもフロントはメローだし、リアはカラッとしている。
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恐らく80年代後半のトムソン最晩年のモデルだと思う。でも、所詮は見てくれだけである。楽器と呼ぶにはちと苦しい。

もしトムソンのギターをリサイクルショップで見かけてもスルーしたほうがいい。たとえ1600円でもだ。

今回のいじりは善戦及ばすといった感じだ。これだけ愛情を注いでもだめなものはだめという極めて当たり前の結果となった。

こんなことまでやったのに・・・・・・
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これで引き下がるのかい?オヤジさん。






ネックの取り付け [トムソン]

今日はめずらしく集中していじり作業を行いました。

いい感じで飛ばしましたが、その分、画像は少ないです。ということはいつも写真を撮るのに時間食っているんだな。

ネックの装着が今日の目標。まずはネックポケットから。

最近はここで面出しをやるのがスタンダードになっているけど、こいつはトムソンだし・・・・
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ここは下手にいじらず、清掃のみ。

ネック側も・・・トムソンだし・・・・これでいいや!ひどい材をみてしまったからか、なんかモチベーションが下がっているんです。
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そうそう、モクネジの下穴がユルユルなので詰め物をしなければ。

柔らかい集成材を削って薄い木片を作りました。
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この詰め物というのが意外に曲者で、乾燥したハードウッドの場合、割れることがあるそうです。トライする方は自己責任でお願いしますね。

木工ボンドをちょっと塗ってざっくり差し込みます。
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今やっているのは埋め木ではないので間違えないでね。

ついでにストラップピンのほうにも詰め物。こちらは単に余ったから。
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ボディーのラワン合板は意外にしっかりしているのでちょっと驚き。

接着剤が乾いたら、飛び出した部分をニッパーで切り落とし、面をならします。

さあ、いよいよネックの装着だけど、もともと付いていたシムも噛ますことにしました。
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組みあがって弦を張らなければ、仕込み角に問題があるかどうかわからないから。

ネック装着は無事に終了。
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ストラップピンもがっちり付きました。
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実はこのあと、ブリッジを分解洗浄して取り付け、ピックガードも乗せたんですよ。

でも、まじでやったので写真撮影なし。

明日、仕上げますので、お楽しみに。


電装系 [トムソン]

連休明けに急な出張が入った。ということは・・・いつ準備するんじゃい?

そうだよね。連休返上だよね。わかってますよ。

てなわけで今日はサービス出勤。楽しみにしていたトムソンいじりにも遅れが出てきたさ。

でも、やってますよ。ちょっとづつだけど。

昨日でネックは終わったから、今日は電装系をいじるのだ。

まずはピックアップ。シングルはいいんだけど、ハムはやっぱちょっといいやつに載せ換えたくなるね。このトムソンに目をつけたのは無改造でSONEXピックアップを乗せられそうだったから。トムソンから爆音!わくわくする!

速攻、オリジナルを外してしまいました。左がトムソン。右がSONEX。
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ありゃ?だいぶサイズが違うぞ。

形状が全然違うわ。だめだこりゃ。
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SONEXピックアップもほかのピックアップに比べると貧相だけど、トムソンと並べてみるとやっぱちゃんとしたギブソンのピックアップだねえ。
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ひょっとすると同じベースが使われているのでは?と淡い期待をしていたのですが、まったく別物でした。

無改造搭載は不可能と判断されました。SONEXピックアップは不採用。で、もとのハムに戻すことにしました。調子に乗ってリード線切るんじゃなかった(とほほっ)。

本当はこんな感じになるはずだった・・・・・
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せっかく外したんだから、取り付ける前にきれいにしておこう。このピックアップ、コイルの保護テープがべとべとになっていたので新しい絶縁テープを巻いておきました。
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それから、紛失したコンデンサーを再セット。どんなやつが付いていたのか分らないけど、おそらくマイラーだと思います。そこでオヤジはあえてセラミックを選択。
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これでシングル用には0.047のマイラ、ハムには0.01のセラコンのコンビネーションとなりました。ハイパス仕様です。まあ、気に入らなければまた取り替えればいいさ。

配線が一通り終わったところでいつものように音出し動作テスト。ピックガード式のやつはそのままひっくり返して別のギターに近づければテストできるから便利だねえ。
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ピックアップ、コントロール類に問題はありません。ただ、ノイズが凄いね。やっぱシングルだから?ボディキャビティーにノイズ対策したほうがいいのかなあ?

明日はブリッジ戻して、ネックつけて、まさかの完成か!?








ネックがやばい [トムソン]

連休中とて今日は普通にお仕事でした。でも、ネックいじりのレポートは続きます。

安ギターを蘇らせる時のひとつのこだわりは、ペグをまともなものに交換すること。チューニングが不安定なものがついていると安ギターは本当のクソギターになってしまいます。

で、こいつに標準装備されていたのはこのペグです。
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カバードタイプです。特に問題はないし、軽い分、重量バランスはいいですけどね。

ちょうど手元にシャーラーのM6が余っていたので、こいつをおごってやることにしました。完全なオーバースペックです。ペグだけでギター本体の何倍もしますもん。

で、ご覧の通り、元穴はおそらく8ミリ、M6のシャフトのカラー外径が10ミリ。穴を拡張する必要があります。
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いつもはリーマーを使うのですが、ペグの性能を確実に引き出すには直線で抜くべきだとの意見に賛同し、ドリルで拡張することに。
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10ミリのビットで一気に抜きました。

そして、お約束の失敗画像です。
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穴の周囲の塗装面が・・・・がたがたになってしまいました(涙)。リーマーで先に縁を削ってからやればよかった。

しかし、びっくりしたのなんのって。ヘッドの材が柔らかいことやわらかいこと。木に穴を開けているという感じじゃないですよ。手応えはほとんど無し。

このネック、指板も変ならネック本体も変。まともな楽器用木材ではないですよ。これがトムソンの真骨頂!

そんなこんなでペグの装着は完了。
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M6のワッシャは大きいので穴の周囲の荒れなんか隠れて見えないのだ。

本物のシャーラーペグがトムソンを華麗に変身させました。
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モクネジの下穴なんか開ける必要もないくらい柔らかいです。ドライバーだけで簡単に取り付けが終了。元穴はそのまま黒マジックで塗りつぶしておきました。全然目立たないでしょう?

しかし、考えてみると、このネックは異常に軽いんです。こんな軽いネックははじめてです。大丈夫か??

このギターやばいぞ!? [トムソン]

今日はネックの調整を行います。

こいつも典型的な安ギター仕様、つまりフレットエンドの処理が甘いんです。しかし、ちょっと限度を越えています。

フレットがノミの先のように鋭くなっているのがお分かりでしょうか?完全に浮いているし・・・
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痛いとかじゃなく、本当に指を切りそうです。それから、この指板にご注目!何か変じゃないですか?木肌がとても粗いですね。導管というか気孔が開きまくっています。凄く不安になってきたぞ。

とりあえずフレットエンドの修整が最初の仕事。で、指板をマスキング。
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フレット先端の処理と併せて、すり合わせ、磨きも同時に行いました。
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まあまあの出来かな。浮きは直せないけど角が取れたので指を切る心配はなくなりました。
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これでめでたしめでたしでは、このブログの存在価値はない。ちゃんと失敗していますのでご安心を。

はいっ、このとおり削り過ぎのところが・・・・あっちこっちに(とほほっ)
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しかし、ちょっと変だよ。削れてしまったところの木肌の色が・・・それにちょっと柔らか過ぎない?ふつう少しぐらいヤスリが当たったくらいじゃこんなに削れないよ。この材はローズウッドやその仲間の硬いものではないですね。信じられないけどホワイトラワンかなにかによく似ているんですけど。いやー心配は現実のものになってきたぞ。

この指板、もともと色剥げがあります(ということはこの黒は染めでなく塗装!)。しっかりAmですね。
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こんなときの修復の裏技、こっそり公開しちゃいましょう。

じゃーん。靴墨でーす。100円ショップで売っているやつでOKだよ。
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塗っては乾かし、塗っては乾かし。納得いくまで続けよう。

乾いたところでボロ布で磨くと・・・・はいっ、真っ黒けエボニー風です。
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フレットエンドの引っかかり感はまだ残っていますが、今日はこんなもんでしょう。

まずは分解 [トムソン]

今日はトムソンストラトをバラします。

ネックを外す前にロッドの調整をしておきます。この方がレンチを回しやすいですから。このネックは順ぞりしていました(弦を張っているうちにネックやブリッジをよく観察しておいてね)。
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このネックには想定内の軽いねじれもありました。事あるごとに言っていますが、国産の古いギターのネックはねじれている場合が非常に多いんです。皆さんも古いやつを購入するときは気を付けて下さいね。

ネックの反りの調整が終わったところでネック外しといきましょう。

なんだこりゃ!?スクリューがスルスル回る!こんなにねじが緩いボルトオンネックは初めてです。
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このぶんじゃ組み立てのときはネジ穴に木片を充填しなきゃだめだな。

で、ネックを外してみると、エンドの部分に厚さ1ミリくらいの細長いプラスチック板が挟んでありました。シムっていうやつだな。
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ネックの仕込み角を付けるために挟んだものだろうけど、とっくにめり込んでいて全然役に立っていないよ。

バックプレートの中にはトレモロユニットが。
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使えそうだけどアームがない。中古のアーム単品ってなかなか売っていないよね。

よく見るとひどい腐食だ。粉吹いてコンクリートブロックみたいになっています。
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ひとまず分解が終わりました。
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ハードウエア類は例によってしばらく油漬けね。
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本日の教訓:プラスチックの保護シートは早めに剥がしましょう。
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こいつのように20年以上も貼りっぱなしだと剥がすのに一苦労。ぜんぜんきれいに剥げなくて、溶剤で接着剤を溶かして、剥がしたあとはコンパウンドで磨いて・・・。あーあ、面倒臭いったらありゃしない。


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