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ジャパンビンテージの実態 [トムソン]

近頃、エレキギターのジャパンビンテージなんて言葉をよく耳にするね。

それはそれでいいんだけど、単なる質の悪い(ブランドだけでなく、その履歴を含めての意味での)古楽器まで異常な価格で取引されているのは実際のところ、???です。

例えばトムソン。もともと目指していたものが違うんだから、「楽器としてのギターが欲しい人は手を出さない方がいいよ」って、このブログでも何度も言ってきたよね。

今日は、ヤバいトムソンを見せてあげるから、古い楽器を買おうって人は冷静に考えてみてね。

昨日、紹介したトムソン晩年のレフトハンドのSSHストラトです。

ネックに注目して欲しいんだけど、特に深刻な問題があるようには見えないでしょう?
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こっち側から見ても、変なところはないです。反りもないし。
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しかーし、ほらね、反対側は指板が剥離しています。
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最初は接着剤を流し込んで圧着すればいいだろう、なんて気楽に考えていたんだけど・・・・・

このネックは塗装されていて分りづらいけど、実はバインディングが施されているんです。こうしてみると分るでしょう?
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ちょっと面倒なことになってきました。

このように指板ががっつりと持ち上がっているところもあるし・・・
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フレット末端の処理は相変わらずノミの刃先みたいで危ないなんていう別の問題もありますが・・・・

ナットの方までなんかおかしなことになっています。
Dscn7806.jpg

結論!!指板はどの程度剥離しているのか、バインディングが邪魔で外から判断できない、つまり、バインディングを除去しないと、圧着修理はできないということ。

次に弦を外してみました。そして、ネックの根元の方から指板をめくってみたら・・・・・

おりゃーーっ!指板が簡単に剥れた!
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おーまいがーっ!
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シロアリの糞??
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朽ち果てたトラスロッド。
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カビも増殖中!
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こりゃひどいねえ。指板が剥離した原因は、指板そのものの痩せ、トラスロッドの腐食による盛り上がり、無理なロッド調整、水没or水濡れ?こんなことが複合的に影響したのではないかな?

ここまできれいに剥げてしまうと、逆に修理は簡単だと思うよ。

でも、このクソギターにそこまでする価値があるんだろうか??

とりあえず、このギターはパーツ取り用にストックしておこう。こんなことになっても、まいっか、っていうくらいの値段で買ったものだし。

オイラの新プロジェクトはイメージを公開するまでもなくキャンセルだ。いわゆる没ネタね。とほほっ。




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