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SONEXのネックについて [SONEXムダ知識]

ちょうど手元に80年(Deluxe)と81年(Custom)のネックがあるので、今日はこれらを比較してみましょう。

って、マニアックなネタで、SONEXオーナー以外にはどうでもいいことでしょうね。

でも、ここはそういうブログですので。

82年を境に前期(80年から82年)をJAPANネック、後期(82年から83年)をUSAネックと勝手に呼んでいますが、同じJAPANネックでも年式、グレードによって微妙に違いがあるので要注意なんです。

まずはこちらをご覧ください。ちょっと見は同じようなものです。
compnecks.jpg
上が80年製、下が81年製。基本のスケール24+3/4インチ(実測62.2センチ)で共通ですがナットの幅がちょっと違っています。80年製は42ミリ、81年製は41.5ミリ、しかし、握った感じは81年製のほうが太い感じがします。

横から見ると。
compnecks2.jpg
ヘッドの角度は同じかな?分度器を当てると・・・・16度!

実は80年のDeluxeのネックの簡単な見分け方があるんです。よく見ると違うでしょう?
Dscn7506.jpg
答えは・・・12フレットのポジションマークの間隔が狭い、ポジションマークの材質が違う(不透明白色プラスチック)

それからもっと分りやすいのが、指板サイドの塗装。
Dscn7525.jpg
写真下のように80年製はサイドまで塗装されています(エボニーだけかもしれないのでもっと調べますね)。

これは単純に今回のサンプルだけの話かも知れませんが、ペグの位置が結構違っています。
Dscn7508.jpg
右の80年製のほうがトップ寄りです。

裏側から見るともっと分りやすいかな。
Dscn7516.jpg
こうやってよくよく見ると、同じテンプレートから切り出したとは思えないほど違っているなあ。

さて、ここでネック交換の場合、問題になる根元の方の違いを見てみましょう。

まず、ネックエンドの形が違うよね。
Dscn7520.jpg
22フレットからネックエンドまでのシェイプが全然違いますね。80年のほうは7ミリ、81年は5ミリとたった2ミリの差なのに80年製はコーナーが角ばっているのですごくボリュームがあるように見えますね。

一方、この部分の厚みは80年製のほうが薄く28.5ミリ、81年製は30ミリ。
Dscn7513.jpg
この厚みの違いは弦高や仕込み角度に影響するので交換時は要注意です。

ついでにこっちも見てみましょうか。角ばった80年製、丸みを帯びた81年製の違いがわかりますね。
Dscn7522.jpg
交換時にネックスクリューの穴はそのまま使えない可能性があるなあ。

そうそう、ネックエンドの例の穴はどちらにも開いていますね。
Dscn7524.jpg
実際この穴を何に使ったのか、本当のことを知っている方はいやっしゃいませんか?このネックは松本あたりの小さな町工場で作られたものだと思うんですが(Made in USAって刻印はあるけど)。

今日は2本のネックを比較してみました。ご覧の通り、微妙に違いがあることがお分かりかと思います。しかし、SONEXのネックポケットは驚くほどスカスカなのです。このおかげで、SONEX同士のネックの互換性には全く問題ありません。これは工作精度が低いというより、極めて合理的な発想といえるかもしれません。どこの工場に下請けに出しても大丈夫ってか??


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