セカンドギター

今日のお題はセカンドギター、と言っても2本目のギターではありません。

この個体を見てください。

アート系SONEXの画像コレクションの中にあった自家ペイントギターのヘッド裏です。

よく見ると「SECOND」の刻印があります。


この意味が良く分からなかったのですが、どうやら再出荷品ということらしいです。つまり訳あり品ですね。

これまでも何度か見かけましたが、なぜか大体が赤個体でした。


縦向き？の刻印もあります。


これらのセカンドギターがなぜ発生したかというと、工場で正規の補修を受けたことは間違いないのですが、

１．工場内の製造過程で誰かがやらかしてしまったもの。
２．工場の出荷検品で不具合が見つかり、撥ねられたもの。今で言うアウトレット品。
３．流通の段階で何らかのダメージを受けて店頭に並ぶ前にメーカーに返品されたもの。

そんなところなのかなあ？当然、定価より安かったのかなあ？

いづれにしても、昔はギブソンといえど随分大らかだったという話です。

SONEXのネックはマホガニー？

ここに剥げちょろげのSONEXヘッドがあります。

あれっ？このネックはワンピースじゃないぞ！

いわゆる3ピースネックです。


しかも、センターにはギブソンの標準トラスロッドが仕込まれています。


SONEXはなんでわざわざ3穴ロッドカバーにしたのでしょうか？

恐らく、このギターのネックは企画の段階で、日本のｘｘｘｘ社のOEMで量産化すると決まっていたのではないでしょうか？

SONEXのネックにはちょっとした誤解があります。

市場で最も流通したのが1981年製のDELUXEなので、そのマホガニー１ピースネックがSONEXのネックの代名詞になっています。同時期のCUSTOMもやはりマホネックだったので、これはこれで間違いではありません。しかし、それ以前はDELUXEとCUSTOMがメイプルネック、STANDARDがマホガニーネックだったのです。

このようにマホネックは使い込むと塗装がずるずるに剥げてしまうのが、マニアにはたまりません。ただし、これは黒のマット塗装だけの話です。これが嫌な人はメーカーオプションでグロス塗装も選択できました。

1981年にはSTANDARDがラインナップから消えますが、ボディーだけは残ります。そして、グレードに関わらずSONEXはそのワンデザインとなります。つまり、1981年のDELUXEとCUSTOMはSTANDARD由来の共通の本体を持ち、電装が違うだけだったということになります。

しかし、SONEXの代名詞であるマホガニーネックは1982年には廃止され、ふたたびメイプルネックに戻ります。同時にCUSTOMも消滅しました。以後、SONEXは生産終了までDELUXEのみとなります。

しかし、このネックは確かにメイプル3ピースですが・・・まさか工場の半端材の処理にSONEXを作っていたんじゃないでしょうね？

後期のSONEXではロッドカバーは２穴になり、見た目はギブソンギターのネックそのものになります（ボルトオンですが）。


というわけで、SONEXのネックは必ずしもマホガニーではないということです。

でもねえ、1981年のマホネックは太くていいんだよねえ。実際。

SONEXの網について

これはSONEXのネックポケットです。

完全オリジナルです。ここを見るとSONEXのボディーがモナカのような構造をしていることがわかります。

さらによく見ると、何か網目のような模様が付いているのがわかりますか?
（可能なら画像を拡大してみてください）



この正体は、本当に網の痕なのです。

ほらっ、SONEXのネックジョイント部分には真鍮製の網が装着されています。

この網はどうみても防虫網、モスキートネットそのものです。

この網片はなぜ挟んであるのか？？というのが、私の長年の悩みなのです。

いわゆるネックの仕込み角度を調節するシムとは違います。

どなたか、この網についてご存知の方、いらっしゃいませんか？

大理石のSONEX

今週末は更新しようと思っていましたが、台風の影響で今日の午前中までライフライン全滅、携帯電話・ネットも使えませんでした。

しかし、復旧が早いのも南の島ならでは。

今日はその話題ではなく、SONEXネタです。


このSONEXは記憶は薄れてきましたが、確かイギリスで改造されたものだったと思います。


このブログでも一度紹介したはずです。

しかし、カッティングシートとわかっていても、この大理石仕様には正直驚きます。

なんかひんやりとした感触まで伝わってきますね。

どこのどなたか存じませんが、よりによって丸角で曲面の多いSONEXにシートを貼ろうだなんて。

このネックはちゃんと使えるんだろうか？


SONEXって実際に重いギターなので、大理石仕様は本当に良く似合っています。

ぼちぼち再開します。

お久しぶりです。

正月早々のブログ乗っ取り事件ですっかりやる気を無くしていましたが、ブログを放置すると出てくる広告が、なんというかアダルト系とか恥ずかしいものばかりなので、一度消そうと思って記事をアップすることにしました。私はそこまでエッチなおじさんではないと思いますが、AIにはそういう人間と判断されたようです。

で、放置広告が消えないという言うことは、第三者も侵入していないと判断しまして、ぼちぼちブログを再開しようかと考えています。

しかし、日々雑感は書かないというのが、やはりポリシーですので、ギターネタでなんとかやっていこうと思います。

さて、昨今のコロナ禍で、昨年は鎖国、今年も日本への航路は再開の見通しが立っておらず帰国は事実上無理なようです。気が付けば、もう3年も日本に帰っていません。

少なくともその間にギターは3本増えています。カミさんに土下座して、ヤフオクで落札してもらったものの、梱包もそのままで留守宅に保管してもらっています。でも、留守宅は狭いので、これ以上のリモート入札は我慢しています。

前にも記事にしましたが、私は腱鞘炎を患い、未だに完治していません。症状が少し良くなったのと、痛くしないような生活様式に慣れたということでしょうか。それで、一部のコードは押さえられませんが、ギターはだいぶ弾けるようになりました。

今の相棒たちを今日は紹介しますね。といってももう飽きるほど出てきたものばかりですが。

右がバッカスのストラト、左がSONEXです。ストラトは半音下げてあります。

このギターはネックのみ交換してあります。ロゴがヘンプ、なんでわざわざ波風立てるのでしょうね（笑）。

このギターは本当に当たりです。初代のバッカスユニバースシリーズは入門ギター中、最高のコスパです。材もパーツもいいです。最近の中華臭の強くなったものはわかりませんが、フェンダーヘッドの古いヤツを見つけたら買いですよ！

SONEXは火災現場から回収された奇跡の一本。もうギターとしての生命は終わっていますが、これは私がのめり込んだSONEXというギターのレガシーです。


そのSONEX、最近ベタベタがひどくて困っています。煤や臭いを取るためにケミカルを多用したため、ラッカーが軟化してしまったようです。

ギターに服がくっ付いてしまうので、大きなステッカーを貼って防いでいます。別にカッコつけたわけではありません。

当分、不定期で更新しますので、悪しからず。まだ、誰かに監視されているような気がして・・・・







　

ホームページが消滅しました

1月28日午後3時をもって、2008年6月に開設した私のホームページが消滅しました。So-netの都合だそうです。引越しはしていません。よってこの地上から永久消滅です。



基本、ホームページは海外から操作ができないこと、そしてホームページビルダーの入ったXPパソコンがすでに死んでしまったことから何もできませんでした。

趣味のSONEX研究もいよいよ終わりですね。もうやるだけのことはやったと思います。

ホームページでなるべく正確な情報を発信し続けたのに、多くの人には届きませんでした。

最終の来訪者カウントは5957人、そのうちかなりの部分は私自身です（笑）





こちらのブログですけど、実は私は元旦に新年のご挨拶をかねてある記事を投稿しました。



ところが翌日に見たら私が書いた記事ではないんです。でも、特に悪意のある内容に変わっていたわけではないので、他人なら誰も気が付かないでしょう。

しかし、気味が悪い。そこで一旦、削除して、もう一度書き直して投稿しました。

すると今度は見ている前でどんどん内容が変わっていきました。

これヤバイと思って削除して、今日まで観察していました。


この記事がまたハッキングされるようなことがあれば、悲しいですけど、このブログも閉鎖します。

開設者本人が自分のホームページをいじれなかったり、他人が勝手にブログを書き換えたり、困った世の中になってしまったものだ。

銀のギターも金になる

これまで青個体と白個体の黄変を見てきましたが、SONEXでは銀個体も激しく変色します。

これは1983年製のデッドストックです。

新品時はこういう銀色をしていたのですね。

こちらはかなり状態はいいのですが、うっすらと黄色くなってきています。

それを含めて写真の個体はとてもいい感じにモディファイされていますね。

こちらはマダラになってきました。いよいよ黄変開始です。


黄色が濃くなるとあら不思議！金色に見えてきます。特にヘッド裏からネック裏にかけて。

私のコレクションにもこれにそっくりな個体がありました。テーマとは関係ありませんが、この個体は何気にレフティーです。皆さん気が付きましたか？

こうなってくると変色というより黄色のものが、薄っすらと付着していると言ったほうが近いと思います。少しペタペタした感じもありました。

これをコンパウンド等で磨くと黄色は取れてきます。しかし、元色まで剥げてしまうので、私は磨くのは止めました。

シャンパンゴールド！運が良ければ、ほとんど金色にしか見えない、いかしたギターに変身することも。


こっちもいいゴールドですね。

ネック裏だけが銀色を保っています。

金色になった塗膜のアップです。1983年モデルなのでラッカー塗装です。

もはや銀だった頃の面影はありません。ちょっと緑がかった金色です。

どうですか？たくさん市場に出回った黒個体ではこの変色の妙が分からないのが残念ですね。

ちょうどいい白ソネが出てきた

昨日、白SONEXの再塗装個体鑑定法を検討してきましたが、ちょうどうまい具合にEbayに白個体が出てきました。



こちらからオークションサイトに入れます。

こりゃ、また、分かりやすい！


完全無欠の塗り替え個体ですね！

というか、この個体の商品説明にはちゃんと再塗装である旨が書かれていますし、

このネックを見れば・・・・

元色は黒であることが一目瞭然です。しかし・・・・・・

1980年製のDeluxe用のネックが付いているのに、このロッドカバーです。

塗り替えの件は一件落着ですが、そもそもこのギターは何なのだ？という問題に直面。

いろいろなケースが考えられるのです。でも、それをあれこれ推理するのが、今の私のSONEXの楽しみ方で。まあ、元手もかからず悪くない趣味だと思います。

白個体の再塗装を簡単に見分けるには

前回の白個体の黄変で最初に出てきた真っ白いSONEXがオリジナルか？塗り替えか？

について、ピックアップの白ボビンの色でオリジナルと判断しました（本当は自信がありません）。ではボビンが変色しているのにきれいな白ボディーはリフィニッシュということなのか？

これは一般化できる話なのか、塗り替えとわかっている個体で検証してみましょう。

こうやって、ピックガードを外してみると色身の違いは明らかですね。

これができない場合、何で判断するかという話なのです

今回登場するSONEXサンプルはすべて白に再塗装された個体です。

ピックアップの白ボビンは少しクリーム系（アイボリー）に黄変しています。

別の個体では？

やはりボビンと本体の色のトーンがはっきり違います。

こちらはフロントだけがオリジナルピックアップですが、黄色くなっています。

両方のピックアップを交換されてしまうと、この判定方法は使えませんね。

もう、お約束の塗り替え個体。

でも、ギターが真っ白に塗り替えられると言う保障はないよな。くたびれた白をパリッとした白にしたい人が多いであろうという仮定でのお話。

ここまで見て来た限り100％の正解率です。

逆に言うと、古いベルベットブリックの白ボビンは100％変色するということになります。

オリジナルピックアップのボビンの色は再塗装個体かどうかの判断基準にはなりそうです。

勿論、オークション画像等、実物が目の前に無い時の話ですので。

黄変するSONEX

前回はペルハムブルーでギターの黄変化について少し触れました。

今日はSONEXの白個体で変色を観察しましょう。

写真はコントラストが強過ぎて真っ白です。少し度が過ぎるのでリフィニッシュした可能性も否定できません。しかし、ピックアップのボビンも白いのでオリジナルのような気がします。

これを基準に他のサンプルを見ていきます。

まずは、これ。

普通はこういうクリーム系に変わっていきます。ヤレというか汚れといった感じですね。

こちらはきれいなクリームに変色してくれました。

オールド感が悪くないです。

さらに焼けた個体。

コンターや角の部分は下地の白が見えていますが、真っ白です。皆がありがたがるレリックというやつですね。

こちらは稀な変色です。何らかの人工的な加工が疑われます。

きれいなアーモンド色です。もはや元色が白とは思えなくなってきました。

そして、まさに神様の悪戯。

天然のTVイエロー。タバコスモークです。

こうやってみると、SONEXも一丁前にビンテージギターの貫禄が出ていますね。


ここで重要な告知です。

So-netから誠に勝手ながらというこメールが届きました。突然で事情がよく理解できないのですが、ホームページのサービスが終了しまうようなことが書かれています。

このブログを訪問してくれた方でまだそちらを閲覧していない方は、ぜひ、こちらから覗いてみてください。おそらく世界で唯一のSONEX専門サイトですので。

私のホームページは海外から操作できないので、2年前に帰国した時に更新したままとなっています。このまま来年の1月28日に消滅してしまうことになるのかなあ？