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ラオス産水生昆虫、第3弾入荷! [昆虫標本]

またまたオーダーが入りました。例のプラスチック標本の話さ。

こういう金にならない話だとオファーが多いんだよね。

で、今回、オヤジのもとに届いたのはこれだ!
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水生昆虫揃い踏みってところだ。

ミズカマキリにタイコウチ、タガメに小さなゲンゴロウ。あーあ、懐かしいね。昔は日本にもこんなの普通にいたよね。

特にこのタガメはみごとだね!
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体長8センチもありますよ。デ・カ・イって。

これらは現地では全て食用です。もちろん、おいらは食べたこと無いけど・・・・・・

今度の週末は標本作りに専念するぞ!

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あーっ、失敗しちまった [昆虫標本]

プラスチック標本の製作だけど、まだ、やってんですよ。

実ははじめに作ったガムシの標本はすでにラオスに送られ、現地の小学生に大好評だったそうだ。

そう、次のやつを早く作れとせっつかれている訳。

はいはい、わかりました。もう、できていますよ。

コオイムシね。
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淡水ガニ。
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これらは、まずまずの出来でしょう?現地の子供達はこれをみて、美味そうだなと思うんでしょうね。

それから、カミキリムシ。
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あれっ、なんか変!

そうなんです。真っ黒だったカミキリがシルバーメタリックに・・・・・
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本当はこのアゴのような色だったはず。
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何が起きたんだろう。どうも樹脂が硬化してから、身体がほんの少しだけ縮んだんじゃないかと思うんだ。

それと関係があるのかないのか、積層の3層目が濁っているんです。

角度を変えてみると良く分るよ。曇ったバンドが見えるでしょう?
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このおかげで、上下からみてもなんとなく曇ってしまった。本来、凄い透明な樹脂なんだけど。

軟化処理の後の乾燥が不十分だったのでは??と思っていますが、今回はこれで許してもらおう。

さて、次は何の標本が来るんだろう?

量産体制 [昆虫標本]

今日も標本製作の一日。

気温が高いので1工程が1時間ほど短縮できるのはいいけど、室温はすでに30度越えてるよ。日本の夏はきびしいのおー。と本物の熱帯で仕事をしているオヤジが言うのもなんですが。

さて、製作依頼を受けた最初のロットを全部やってしまうよ。

作業が残っているのはこいつとか・・・
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って、これ昆虫じゃないよ!

こいつもね。
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コオイムシだ。オスが背中に卵しょってるやつね。

しかし、オヤジは大きな問題に直面!実は家で標本をみたら、背中の卵塊が取れていたんですう(汗)。

どっちから取れたかわからないよ。
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コオイムシはプロじゃないと雌雄判別不能!というか、これが雌雄ペアかどうかもわからないし。

とりあえず、こっちにしよう。
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と、特に根拠もなくこちらに卵塊装着。

今回はたまご豆腐の容器を使ってみました。
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ここでネタばらし。今回、標本にしたのは、全部ラオスの生物。現地の小学生向けの理科教材を作っているんです。

依頼してきたのは現地で活動するNPOで、オヤジのやっていることもボランティア。

オイラってなんかこういうことが好きそうに見えるらしい・・・・・実際、好きだけど。




浸漬の一日 [昆虫標本]

本日2度目の登場です。

カミキリの標本製作なんですけど、朝7時に始めて今さっき4度目の浸漬が終わったところです。

あとは完全に硬化するまで放置すれば良いので一段落といったところ。

しかし、今回はちょっと納得できない仕事をしてしまった。

エアーは相変わらず噛むし、標本をブロックの中心に持ってくるの失敗したし、そこそも型枠が小さ過ぎて研磨ができそうもないし、まだまだ、修行が足らん。

しかも、依頼人からは無理難題を押し付けられるしね。

これ見てよ。
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マチ針のとなりにある小さなもの。後脚の爪が取れたんだって。

「これ無いとかっこ悪いから付けといて」って気軽に言うよなあ。

で、付けたさ。他に方法がないので瞬間接着剤でね。
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難しかったよーー。

展足は終わって、心配した臭いも出なかったんだけど・・・・・ダニが沸いちょっタ。大量にね。
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あーあ、身体じゅうムズムズするよ。

これは3回目のプラスティック浸漬の図。
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今回は標本が大きかったので4層漬けでやりました。さあ、うまく固まるかな?

展足 [昆虫標本]

2日前に軟化処理したカミキリムシだけど・・・

この陽気じゃ、腐っちまうので、早いとこ展足やっちまわないと。

で、やりましたよ。針地獄じゃ。
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もっと腰上げた方がかっこいいとは思うけど

クワガタ顔負けの大アゴだね。
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カミキリっていうのははじめてなもんで・・・

どのあたりが標準的なのか、ちょっとわからない。

まあ、こんなもんでしょう。
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内臓が腐っているのでプラスチックに埋め込むのは1週間後だな。

それまで臭わなければいいけど・・・・




軟化処理 [昆虫標本]

まずは、いきなりこんなものをお見せします。
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ラオス産のカミキリです。日本のノコギリカミキリに近い感じですけど・・・でかっ!

すごいアゴだ!しかも下向いてるし。
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もはやカミを切ることも出来ないくらいりっぱですね。
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今度はこいつのプラスチック標本を作りますよ。
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ちょっと身体が曲がっているし、触覚や脚の配置がイマイチ。このままじゃ標本にならないので展足しなきゃ。

でも、身体が固まっているのでまず軟化処理をします。

ペーパータオルにそっと包んで。
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お湯に漬け込みます。
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柔らかくなるまでこのまま放置します。明日じゃまだ無理かな。

試作品完成 [昆虫標本]

先週の続きです。タッパーに樹脂を流し入れてガムシを封入したところで終わっていましたね。

一週間経ってカチカチに硬化したので、もう表面に触っても大丈夫です。でも濡れたようにみえるので最初は勇気が要ります。

で、問題はどうやって取り出すか?ということでしたが、いろいろいじくっていたらカポっと出てきました。たまご豆腐みたいにね。
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型から出てきたままの状態です。だいぶエアー噛んでますね。
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向きを変えてみると・・・・・別にヤスリをかけたわけではなく、タッパーのほうの小キズが精密に写し取られたのです。それにタッパーの底の形どおりに窪んでへそまであります。
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上面はとてもきれいなツルツル面が出ているのであえて研磨はしない予定ですが、底面は削らないとだめですね。

この樹脂がどの程度の硬度か分らないので、とりあえず、耐水ペーパーで削ってみることにしました。

前にギタスパさんから教わったように、リバース研磨で無駄にキズをつけないように・・・・と思って1000番から始めましたが、面出しをするには240番まで落とさなければなりませんでした。結局、240番、400番、600番と普通に水研ぎ作業となりました。

600番まで削った状態です。面はきれいに出ましたが、このすりガラスみたいなキズは消えるのかちょっと心配になりました。
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研磨はさらに800番、1000番、2000番、3000番と続きました。2000番で突如透明度が上がることがわかりました。

3000番で研磨が終わった状態です。
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2000番でサイドも軽く削りました。サイドは結構目立ちキズがありますが、今回はあえてそのままにすることにしました。

さあ、いよいよコンパウンド仕上げです。ここでもリバース研磨。極細、中目、極細の順で磨きました。
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きれいになった!

上面は樹脂そのままの艶です。面出しも行っていません。なので縁が上がっています。
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光線の具合で細かい気泡がかなり見えてしまいます。

下面は面出ししたのでまっ平らです。腹のところの白いものが気泡です。細かい気泡は硬化の間に凝集したようです。これは今後の課題だ!
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これで試作品は完成です。
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試作品ということは、これから本番??オヤジさん何を始めるんだ?

クリスタルレジン [昆虫標本]

最近はプラスチック樹脂の進歩がヤバイ。オヤジも時代に乗り遅れないように使ってみることにしました。

クリスタルレジンっていう、エポキシ樹脂です。何をやっているのかは、だんだんわかってくるよ!

まずは必要なものをば準備。
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エポキシだから基本的にA液(樹脂本剤)とB液(硬化剤)があるんですが、これを重量比で5:2に正確に混ぜなければなりません。だから精密秤の無い人は作業できません。

最初に樹脂10グラムでやることにして、硬化剤をぴったし4グラム注いでトータル14グラム・・・コレ相当難しい。スポイトが要るね。
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ネコの毛やらほこりやらが入らないように細心の注意を払いながらよくかき混ぜます。この樹脂のすごいところは、ぜんぜん匂わないこと!家の中で作業しても平気です。
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ポリエステル樹脂と違うので、いきなり硬化が始まったりしません。それに超低粘度でさらさらです。気泡ができないようによーくかき混ぜて。

今回、モールドに使うタッパーに注ぎ込みます。この時も気泡ができないようにツツーっと。注ぎ終わったらホコリ除けに蓋をして戸棚の中に収容。うちはネコがいるので危ないからね。
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これにて、第1段階終了(午前7時)。この樹脂は硬化に大変時間がかかるので、一度始めるともう後戻りはできません。ひととおり作業が終わるのにこれから12時間は必要です。

最初の樹脂がだいぶ固まってきたところで、午後1時、作業再開です。

このなかのあるものが、今回、樹脂標本にする標本です。
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オーッ、ゴキブリ!?
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いえいえ、これはゴキブリではなく、ガムシです。よくゲンゴロウと間違えられる水棲昆虫です。
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知人がラオスで採集してきたものです。が、なんでオヤジがこんなことするのかっていう話はまた別の機会に。

さっそく、こいつを最初の樹脂の層の上に置きます。封印する前に脚や触覚をきれいに整えて・・・
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ピンセットや爪楊枝でつんつんしてやるんだけど、絶対にごみは落とさないように。

また、レジンを混合して身体の一部が空中に出ている状態までゆっくり流し込みます。泡とホコリに気をつけて、かなり集中が必要です。流し終えたらすぐに蓋をして、戸棚の中へ。これにて第二段階終了。次に取り出すのは6時間後。
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背中が出ているのが分るかな?全部沈めると浮き上がってきて失敗するそうです。層の境目は目立たなくなるはずなんだけど・・・

次の作業までギターをいじったり、家事を済ませたりして時間を調整。

さーて、午後8時。蓋を開けてみましょう。

あれっ?浮いちゃった?背中丸出しじゃん。
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結構浮いちゃったけども、身体が傾いたりしていないのでセーフ。身体の下半分(腹側)はもう硬化しているので修整効かないから。

で、今度は身体全体が十分浸るだけの樹脂を注いで第三段階は終了。例によって蓋をして戸棚に安置し、あとは完全硬化を待ちます。これには最低3日はかかるらしいです。
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12時間後の今朝、硬化具合をチェックしてみました。
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うまくいってるようだ。でもぜったい表面に触っちゃだめだよ。ぺたぺたしている筈だから。これは樹脂を混ぜるのに使った容器も取っておいて、硬化具合をモニターしてるから分るって寸法さ。

それにしても、すばらしい透明度だ。樹脂に完全に埋没しているようには見えないね。これが年月が経ってもほとんど変性しないというからすごいではないか。

来週末には完成といきたいところだが、大問題がある。これどうやって取り出したらいいの??





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