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元祖トムソンカスタムショップ [トムソン]

私がトムソンのジャンクを改造したりレストアしたりするのに、勝手にトムソンカスタムショップを名乗っていましたが、本家のトムソンのほうはというと・・・

70年代後期はトムソンまでもがG社F社の完コピー競争に巻き込まれてしまいました。トムソンはそういうところに手の出ない、しかも地方在住の青少年に通販と月賦という魔法のツールを使い、安価でそれなりの楽器を提供するのが存在意義だったはずですが。

このブログでは何度も出てきたお馴染みのレスポールカスタムモデルです。
LPCMtomson.jpg
1977年に発売されたトムソンEG-965という機種ではないかと思うのですが、私も中古で入手したので詳細は分らないのです。ネット上では数本のEG-965を見かけましたが、みんな微妙に仕様が違っており、同じ生産ラインで製造されたとは思えないのです。そういう意味ではこのギターはトムソンの特別ラインで製造された、いわゆるカスタムショップ仕様であると言えます。実際のところ製作したのはフジゲンらしいのですが、そうだとすると随分詰めの甘いギターです(笑)。

あれまっ!トムソンのくせにセットネック!
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当時の国産レスポールのお約束、中空ボディーではありません。
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トップはメイプルで、さすがに積層はしているようですが、表面にキルト模様が出ています(写っていませんね)。

ボディバックはマホガニー。
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当時はグレコでもパンケーキ構造でしたが、このトムソンは積層無し、継ぎ無しの一枚板です。

ネックは高級感溢れるフレットエンドバインディング。
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このフレット処理は高度な金属加工が省略されるため、ギター製作上はコスト削減という考え方もあるようで・・・

しかし、トムソンの場合バインディングの加工はかなり怪しい。
Image2.jpg
フレットエンドをカバーする突起というかバインディング全体が経年変化で縮んでしまったようです。

トムソンとしてはかなりがんばってしまったこのギター、なんとなくインチキくさく、やはりトムソンらしいギターではあります。




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