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トムソンカスタムショップ誕生秘話3 [トムソン]

今では商標法違反でりっぱな犯罪行為にもなりかねない偽ロゴギター製作も、当時の私は単に「ギブソンのようだけど本当はトムソンだよ。なんちゃって。」くらいの軽い気持ちでした。

1999年に行った最初のレストア時のヘッドです。0フレットは抜いて指板をカットし、2穴トラスロッドカバーを付けるようにナット周辺を加工してあります。
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リペイントしたのですっかりきれいになっています。そしてヘッドにはあのロゴがすでに入っています。そもそもこのトムソンのレスポールジュニアにはヘッドロゴは入っていませんでした。シール式のトムソンバッチが付属していたのです。今、そのバッチを持っていたらお宝だったでしょうね。

最初のなんちゃってヘッドです。実はこのヘッドロゴ・・・私が自分で書いたのです!!
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精神統一をして面相筆で一気に書き上げました。もうこんなことできません。目も見えないし手も震えるし・・・今では補修用デカールがいくらでも手に入るしね。

しばらくするとシルクの部分がないのが寂しくなって、2003年に補修用デカールを買いました。この部分の手書きはいくらなんでも無理です。
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デカールを貼ってクリアー吹きをしているところです。
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角の塗装が薄くなったりヤレてきた感じのヘッドでこれで終わりにするのもありかと思いました。このヘッドはかなり本物っぽいけど、JUNIORのところがMODELになっていますね。当時はまだ、JUNIORのデカールは売っていませんでした。

結局、最後はグロスで仕上げました。
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このときクリアーを吹き過ぎたため、後年、ヘッドはシワだらけになってしまいました。ボディーもしかりです。ビンテージギターのウェザーチェックではなく単なるシワですが、それなりにレリック状態になってきました。

そのうちブログで公開しようと思っていたのでこれ以降の画像はありません。2008年頃だったかに、トラスロッドカバーをオールドの1プライのものに交換しました。同時にピックガードもヒスコレの中古に取り替えたのでかなりオールド感が出てきました。この頃になるとヤフオクやイーベイで簡単に中古パーツが手に入るようになりました。ついでにブリッジもストップバーに換えたりしましたが、チューニングに問題があったためにレオカンバダスに戻しました。

このギターには金も時間もたっぷりと注ぎ込みましたが、結局、トムソンはトムソンでした。40年近く経って、ベニア板のボディーがものすごく軽くなっただけです。鳴りが良くなったりはしませんでした。それより、大きな教訓を得ました。レアなギターはオリジナルで保存すべきだと。




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